アンティークのジュエリーケース

浮彫り装飾がほどこされた銅製の厚いケースに、ロココの貴婦人の肖像画が嵌った蓋が付いた、重厚で可憐なひと品。

 

18~19世紀のフランスのこういった小箱には、ガーランドやミゾ彫りなどのロココ装飾がたっぷりとほどこされていますが、こちらも蓋の縁にはローレル、本体には花とリボンのガーランドが細やかに、そしてふんだんに装飾されています。

貴婦人の肖像画と相まって、ロココの雰囲気に包まれています。

 

アンティークの深まりが出て、華やか・・というよりも、シックでブロカント的な趣きがあって、そこがまた良いと思います。

 

手のひらに載るほどの大きさのジュエリーケースは、これ自体が宝物になってくれそう・・・。

 

 

蓋は銅メッキをほどこした鋳物かと思います。ツマミのところに剥がれが見られます。

 

貴婦人の絵は、おそらく実存するロココ絵画からのプリントではないかと思います。
今では見られないような、細やかなラインが入った金緑の紙の上に、ブロンズゴールドの枠を携えて重ね張りがされています。
経年の風合いも含めて味わい深いですし、このくらいの程度でしたら状態良く残っていたと思います。

緩やかな曲面成型のガラスが嵌っていて、手が掛けてあります。

 

本体は装飾の部分に、白っぽい経年の変化が見られます。手に付いたりするようなものはありません。

 

中は深みのあるターコイズブルーのベッチン張り。かすれたり変色も見られますが、蓋の裏側も同じ布張りになっていて、この品物にぴったりの素敵なしつらえです。

 

手にしっくりとくるような、気持ちのいい持ち重り感です。

*年代を反映した希少品の価格設定とさせていただいております。