18世紀の風刺画パネル『Love and Learning』

1797年に出版された本の切り抜きを額装した作品。

本はロンドンの「Allen & Co.」より出版された『Eccentric Excursions(風変わりな小旅行)』というタイトルで、100もの奇妙な旅の物語一話ごとにイラストを添えた作品だったようです。

こちらはその中の一話『Love and Learning』のイラスト。

ピクニックにやって来た若い男女が描かれています。
バスケットを持つ女性はボンネットをかぶって、いかにもピクニック風なのに、かたや男性は英国紳士ならではといった服で身を固め、おまけにトレンチャーキャップにマント姿という、あり得ないようないでたち。
一緒にやって来た犬は寝てしまっているので、ずい分と時間も過ぎているようですが、ピクニックはいっこうに始まろうとしていません。

一体どんなお話だったのでしょう。確かに奇妙な旅のようです。

風刺画としての面白さと、人間観察にも富んだ素晴らしいタッチ、そして200年以上の時を経ても美しい手彩色の色合い。
アートとしての魅力も、資料的な魅力も、この額の中に凝縮されています。

イラストの作者は「ジョージ・ウッドワード」というイギリス人。当時人気があった画家だったようです。

*一緒に写っている絵も同じ本と画家のもの。別ページにて販売中です。

18世紀の貴重で希少なイラストで、ウォールデコレーションを楽しんでみませんか。

絵はオリジナルです。
絵を取り出してみましたら、本から切り取った痕跡と、この本の各ページに入れられていた透かしが確認出来ました。
紙も、時代を感じる何とも良い質感と風合いでした。

マット紙は薄っすらとピスタチオグリーンを感じる深いベージュ。

額は木製。
気持ちの良いモールディング仕上げがされています。
金彩とエイジング仕上げがされていて、落ち着いた雰囲気です。
額装されてからも、それなりの年月が経っている様子。1960年代頃でしょうか。

ガラスがはまっています。

裏側には壁掛け用のワイヤーが付いています。もとから付いていたものは劣化していたので、こちらで新しいものに交換いたしました。

サイズ
縦34cm/横28.5cm/厚み1.1cm

縦25cm/幅19.5cm

重さ/約0.7キロ