Kio 20年目へ
たいへん遅ればせながら・・・・
あけましておめでとうございます。
この冬はどれだけ寒いんだろう・・って先が思いやられていましたが、
少し緩んでくれましたね。
夜、外に出ると星空が眺められる。
これくらいの寒さでしたら、冬もロマンチックに感じます。
2025年は、
Kioにとって20年目に入る、大きな節目の年です。
アメリカに買い付けに行くようになり、
現役のままマイペースで仕事を続けるディーラー達の姿に、
「いずれ徐々にペースダウンしていくのだとしても、私も生涯現役でいたいな」
と思うようになっていたので、
まだまだやっていくつもりなのですが、
半面、「こんなに続けてこれたなんて」という驚きもあります。
皆さまのお陰です。
本当にありがとうございます。
Kioは、
自分自身が〝部屋作り〟したくてもなかなか欲しいと思えるインテリアがなくて、
(当時はまだそんな感じでした。
Kioを始める直前まで仕事の関係で東京に1年住んでいましたが、
部屋で普通に使いたいような生活感あるインテリアって、少なかったです。
傘立てとか鏡とか必需品になるほど本当に見つからなかった・笑)
「それだったら自分で始めよう」
「そうすれば同じようなジレンマを抱えた人たちに喜んで貰えるかもしれない」
そんな想いから生まれた店です。
なのでお客さまもやはり「お部屋作りが大好き」なひとが多いです。
アンティークからどんどん広がって、
部屋や住宅の話題になっていく。
そしてお話ししているうちに、
「どうして世の中は同じような既製品で溢れてるんだろう」
「どうしてこんな使い捨ての風潮が広まったんだろう」
という問題に発展していきます。
「使い捨ての風潮が嫌い」
「全体主義の風潮も嫌い」
「コスト重視。これでほんとにいいのだろうか」
ああ、そうなんだな、
こんな、自分と同じ気持ちやいきどおりを皆さんも持っているんだ。
だからアンティークにたどり着くという順序もあるのかもしれない。
自分がそうだったみたいに。
アンティークと言う、きれいで、いっけん趣味の世界のような扉を開けて入ると、
そこは同志に会える場所でもあった。
これも20年かけて培った私にとっての財産。
とても大事です。
アンティークは昔に作られたもの。
それがまだ使うことが出来る。
素敵に感じられる。
新鮮にすら感じられる。
天然木で堅牢に作られたものだったら、
どこか痛んだりしたら削ったりペイントしたりなんかして、
そうやってすればいつまででも使い続けることが出来る。
高いものではけっしてない。
もしアンティークにあまり関心がなかったという方がいらっしゃったら、
いちどアンティークを選択肢に入れてみて欲しいです。
秋の終わりくらいに、
関東の同業者さんがKioを訪ねてこんな場所まで足を運んでくださいました。
初めてお話しするのに、
想いがまったくと言っていいほど一緒で、
同志はお客さまだけではないのだなあと感激したものでした。
私よりもキャリアの長い先輩。
「衣」にも関心をお持ちで、
「衣でも住でも、良いものを見る機会がどんどん失われてきている気がします。
若いひと達にアンティークをもっと知って貰いたいですね」
そんなことをおっしゃるので、
「店をただ覗いてくれるだけでも仕事をひとつ果たしたのかなって気持ちになるんです」
と私が言うと、とても嬉しそうに頷いてくれました。
想いを持ったひと達が、
場所は違ってもみんなで〝何か〟をつくっている。
嬉しくて涙が出そう。
みんながんばれ。
どうぞ良い世界が訪れますように。
最後になりましたが、
本年もどうぞよろしくお願いいたします!
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