2017年5月
奈良へのお届け日記
Kioの前の街道、165号線。
東は津の市街地まで、
そして西は伊賀や奈良を抜けて大阪まで続いています。
そのため関西方面からの通りがかりのお客さまが多いのですが、
ゴールデンウィークのときもたまたま通りがかった奈良のご家族が
ちょうどお探しだったと言うことで、
どちらも大きいにもかかわらず、キャビネットとソファをひと目惚れでお求めくださいました。
そして先日の定休日、
お客さま宅のある奈良県宇陀市までお届けに行ってきました。
せっかくなのでどこかでお昼をと思いネットで検索すると
一軒のインドカレーのお店がヒット。
エスニック料理はなんだか奈良らしいし(と昔から勝手に思っている)、
口コミでも評判が良く、
それに他の店を見ていても、そのカレー屋さんのことが何故か頭から離れず(笑)、
そこに決めました。
お邪魔したのは、宇陀市にある『宇UDDA陀(うっだ)』さん。
民家をオーナーさんご自身が改装したお店なのですが、
入口のしつらえからして独特。
行きは165号からではなく、美杉や御杖村の深い山のなかを通るルートで来たので、
やおよろずの神様のいるところにたどり着いたような感覚になりました(笑)
カレーはスパイスがしっかりとしていて、複雑な味で、おいしかったです。
マスターも神秘的なまなざしなのに、関西ノリもある、不思議な感じのかたでした。
そしてお客さまのお家へ。
眼下に町が広がる山腹にあり、ロケーションにまず感動。
室内も、ご主人のおじいさまが切り出したという地元産の木材が
床や腰壁、階段などにふんだんに使われていて
木の質感や感触が目にも足にも気持ち良かったです。
キャビネットはキッチンの食器棚に。
ビューローキャビネットなのですが、このようにデスク以外の目的で使うお客さまも多いです。
もともとキャビネットの中は明るいグリーンで塗装されていました。
「ここは木の色味のほうがいいなあ」「じゃあ自分たちで塗り替えよう」とおっしゃってたので、
サービスで剥離だけさせて貰ったのですが、
落ち着いた雰囲気になって、お客さまも「このまま使います」ととても喜んでくれました。
キャビネット自体も、すごい嬉しい!と何度も歓喜の声をあげて気に入ってくださって。
ほんとに良かった・・・!
↑キッチンリフォームを考えている私にとって、ヒントのつまった素敵なコテージキッチンでした。
ソファは、シェーズロング。
設置が難しいアイテムですが、腰壁があるからなのかすんなりとけ込んでくれて、
まるで前からあったかのようにご主人とお子さんが並んで座ってお喋りが始まったり、
ワンちゃんもやってきて、
ご家族皆さんに自然に受け入れて貰えて嬉しかったです。
これ、座だけじゃなく、シートクッションにもたっぷりとした詰め物で包まれたスプリングが入っていて、
掛け心地が何とも良くて、店頭でも大好評でした。
末永くお楽しみください・・・。
帰りは165号線で。
Kioまで一時間と少しでした。
宇陀ははじめてでしたが、
じつは移転先をいろいろと探しているとき、
「奈良まで視野に入れると、いいところがあるなあ」って
ネットで紹介されている感じのいい山荘や緑の景色を見て
秘かに?想いを寄せていたときがあったんです。
訪れるとやっぱり素敵なところで・・・。
今回は家具をお求めいただいただけじゃなくて、
そんな宇陀へのご縁をもたらしてくれたYさんご一家に感謝です!
本当にありがとうございました。
コンテナ入荷後の店内にて
コンテナ、予定どおりに入荷しました。
開梱、ディスプレイ作業と順調で、
今日で値付けまで出来てほっとしているところです。
画像ではあまり写っていませんが、
19世紀末の家具もいくつか仲間入りをし、
店内はこれまででいちばん時代やスタイルともにバランスの取れた内容になったように感じます。
思えば大須時代・・とくにKio立ち上げ当時などは、
家具屋だと名乗ってみても、大物家具は常に店の飾り程度・・、
そんなラインナップだったので、
ここまでくることが出来たこと、
皆さまのご愛顧があってだと、ほんとう感謝ばかりです。
今回のコテージルーム。
こちらは新着アイテムがまばらですが、
ベッドカバーを変えて、イメージチェンジ。
「インテリアって、正解はひとつじゃないですよね」
よくお客さまとそんな会話になりますが、
だからこそ、色んな実例を紹介していきたいなって思います。
もちろんそれでもKioで出来ることなんて限られていますが、
そこから何かヒントというか、糸口みたいなものを見つけて貰えたらいいなあって。
明日の定休日は手直しをして、
敷地まできれいに出来たらと思っています。
お披露目はあさって木曜日からです。
店頭、HPともに、皆さまのご来店をお待ちしています!
ビクトリアンのフロアランプ
先日のコーディネートブログに載せた画像。
ビクトリアンの大きなシェードをかぶったフロアランプ、
ときどきお問い合わせをいただくのですが、
ごめんなさい、、、
こちらは販売はいたしておりません、、、
かれこれ8年くらい前でしょうか、
ロングビーチのフリーマーケットで出会った子。
ビクトリアのものでここまでのシェードの実物を見たことがなく、
出会ったときは目を疑いました。
拳で突き破ったような大きなダメージが両側にありましたが、
むしろその程度で残ってくれていて良かったと思いました。
ではなぜ売りに出せないかと言うと、
問題は支柱なんです。。
シェードをかぶせる部分が壊れて半分無くなってしまっており、
シェードはなんとなく乗っかっているだけの状態なんですね。
しかもその部分というのは、ソケットも一体になっているため、
なかなか厄介なのです、、、
直せるかなと思って買い付けたのですが、
古くて特殊な作りのため、新しいパーツに変えようとしても規格の合うものが無く、
古いパーツで代用しようとしても、これまた大きくて特殊なため、やはり合うものがありません。
そんなわけで、しばらくオブジェとして店内にいましたが、
今は我が家の飾りとなっています。
それにしてもすごい大きさでしょう、
シェードの幅、80cm近くもありました!
店に飾っているときも注目を集めていたものです。
そんな折のこと。
Kioを立ち上げるときや、移転を決心したときなど、
節目になると何も言わずとも決まってやって来てくれ、
しばらくそばにとどまり、話を聞いたり助言をしてくれたりする、
そんなKioにとっての守護星(笑)のような女性が店を訪ねてきてくれました。
ハリウッド的なインテリアが好きで、Kioでもいくつかお求めいただいたことがあるので
このランプにもすぐ目をやられたのですが、
「これは享子さんのランプよ!」って、
そう言ったんですね。
ちなみに彼女からそんなことを言われたのは、これ一台きり。
それもあり、ランプはますます手放せなくなったのです。。
家使いならどんな仕上がりでも大丈夫なので、点灯はなんとかさせられると思います。
自宅のものはつい何でも後回しにしていますが、
ここでのお披露目を機に点灯させて、
またブログに載せたり、小道具(大道具??)でも使いたいと思います。
おまけ。
ウエストハリウッドのホテル「シャトーマーモント」のロビー。
買い付けに行きだして間もない頃、
どうしても中に入りたくてお茶だけしに(笑)行ったときの写真。
【そのときの記事】
http://ameblo.jp/kio-deco/entry-10020680391.html
大きなシェードをかぶったランプがいくつもあり、
今でもその様子が忘れられません。
こんなクラシカルで暖かな雰囲気の空間を、
ビクトリアンシェードのフロアランプを使って自宅にも作ってみたいです。
Kioのゴールデンウィークと、コンテナのことのお知らせ
買い付けのコンテナ、
おとといの3日に名古屋港に到着しました!
GWで港の機関がお休みのため、
来週月曜からの通関となります。
事前申告をかけているので通関はすぐに切れると思うのですが、
こちらが土曜でないと荷降ろしスタッフが揃わないため、
最短でも13日の荷受けとなる見込みです。
そのあとまた開梱とディスプレイ作業で臨時休業となりまして、
今のところ、18日木曜からのお披露目を予定しています。
今回はずいぶんと遅れてのお披露目となりますが、
新商品たち、楽しみにしていただけたら嬉しいです!
GWでKioの前の街道も、行楽の車でとても賑やかです。
看板を見て入ってきてくださる方も多く、
「アンティークって書いてあったから、え?!と思って、引き返してきました」
「まさかこんなところに急にアンティークショップが出てくるなんて」
と、皆さん驚かれますが、
予定外の途中下車が、旅のおまけの余韻になってくれてたらいいなあ、なんて思います。
このあいだ鈴鹿へ行くのに初めての道を通りました。
森に囲まれた一本道で、
走っているときれいな池があらわれたのですが、
その池のほとりに
白壁の小さな家と、年式の古そうなヨーロッパ車の並ぶかっこいいガレージがあったんですね。
ガレージは店で、白壁はショップオーナーさんの家だと思うのですが、
ただその前をいっしゅん通り過ぎただけなのに
なんだか不思議な、幸せな感覚になったんです。
「なんか良かったなあ。
Kioも同じように思って貰えてたらいいなあ。思って貰えるようになりたいなあ」
そんなふうに思いました。
夜になると心地よい疲れがやってきます。
店で出会ったお客さまのことを思い出したり、
街道をまだ間断なく通り過ぎていく車の音を聞いたりしていると、
自分もまた旅の夜を迎えているような気持ちになります。