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ビンテージ&アンティーク家具「Kio」の日記

Kioのペイント物語

また寒さがぶり返してきましたね。

でも日増しに、日が長くなっていくのが実感できて、
この季節、これが嬉しい。

「正月を過ぎると、一日1分ずつ1分ずつ、日が長くなっていく」
ひいおじいさんがいつも言っていたものだわと、
曾祖父を慕っていた母が、この時期になると思い出しては言います。

そして私はそれを聞きながら、
季節が確かに移ろうことの喜びや、何か明るい兆しのようなものを感じています。

 

 

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このところのKioは、家具のペイントに精を出しています。

使っているのは、アニースローンのチョークペイント。

もう12年くらい、これ一辺倒です。

 

色がきれい。
少し大げさな言い方かもしれませんが、芸術的とさえ思える。

これがアニースローンを使ういちばんの理由ですが、
成分が良いのも気に入っています。

私は化学物質に敏感な方で、
塗料はすぐにリンパが張ったり、目がチカチカすることが多かったのですが、
アニースローンにはそれがありません。

 

塗り上がりの質感も好き。

「石膏質」と、すぐにお客さまやHPの説明文で語ってしまうのですが、
それだけではない・・・

とろりとした濃厚さがあり、
家具にわずかに厚みを出してくれる・・・・

「きれいなお化粧をしたみたいな」
そんな表現がふさわしいのかな、
家具が洗練されたような感じになるんですよね。

あるいは「リッチな」。
これはアニー・スローン本人がYouTube動画で言っていた例えなのですが、
なるほど、本当にそうだなあと思いました。

 

さいきんの塗装は、こちら。

 

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もともとはこんなふうでした。

マホガニーの素材も気に入って買い付けたのですが、
サイドパネルに亀裂がひとつあり、
パテ修正をほどこしたにあたって、
全体をリペイント。

ダークワックスで経年変化や奥行を出す予定でしたが、
この家具は〝面〟が多い(装飾や曲線などで盛り上がった部分が少ない)ので、
せっかくのエイジングも汚れみたいに見えてしまうかも・・ということで、
ペイント&クリアワックスの、
いちばんシンプルでベーシックな仕上げに。
 

 

リペイントするのは、上のような理由から。

あるいは、買い付け時にすでにリペイントされていても
その様子や状態が「うーん・・・」と思える時があるという理由から。

なので、なるべくオリジナルを残したいとは思っています。


でもそんななか〝家具を長持ちさせる〟という観点からも
リペイントしていきたい気持ちになっています。

塗装本来の目的ですね。

「Kioのオリジナル」みたいに展開していけそうですし、
色味やその組み合わせを考えるのは楽しいです。

 

ローラーや噴き付けなどの
フラットでムラのない仕上げも好きですが、
刷毛塗り仕上げも大好き。

とくにチョークペイントは、刷毛のテクスチャーがよく似合うんです。

 

エイジングもですが、クラッケルなど・・・・・
色んな技法を身につけていきたい。

家具とにらめっこしながら、
それぞれに合ったお化粧をほどこしてあげたいです。

 

 

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「Kioには色がある!」
素敵なお部屋づくりをされているお客さまがそう言ってくれたことがあります。

まるでそのあとに「だから好きですよ」という言葉が続いたかのように聞こえて嬉しかった。

 

そう、色。
色なんですよね。
そこもやりたいんです。

オープン当初からずっとやっているのですけれどもね(笑)
あまり意識していなかったというか。

それだけ自分にとっては当たり前の色を、
もっと打ち出していきたい気持ちに、
素敵な塗料と前以上に向き合うようになって、
そして色々と思うところもあって、
すごくなってきています。

 

 

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