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2018年6月

アメリカ買い付け紀行『19世紀のホテルの界隈で』

ある日の買い付け。

 

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まずやって来たのは、

19世紀に建てられたホテルや建築物が集う町。

 

 

 

 

これらを囲むようにしてアンテークディーラーが点在しています。

 

 

 

 

 

 

はじめてのところをまず訪れてみたのですが、

こちらでもチョークペイントを扱っていました。

 

 

杢目を残したフレンチスタイルの洒落たチェストがあったので駆け寄ってみると、

天板に輪ジミがたくさん付いていて・・・。

 

するとすぐさまディーラーのマダムがやってきて、

「これね、ちょうどこれからペイントするところなのよ」とのこと。

 

オリジナルを再現するレストアも素晴らしいですが、

ペイントしてリメイクするのもまた素敵な方法だと思う。

 

なかなかそこまで手がまわりませんが、

Kioでもスポット的にやっているリペイントを、

少しずつでも拡大していきたいです。

 

チョークペイントは、私たちをそんな気持ちにさせてくれた塗料です。

 

 

 

 

 

 

ホテルを挟んですぐのところに、

次に行くアンティークモールがあります。

 

前々から中の様子を見てみたかったホテル。

ちょっと通り抜けさせて貰って、モールに移動することに。。

 

 

 

 

 

通り抜けるだけではあれなので、

ホテル内にあるカップケーキの店で買い物を・・と思ったのですが、

すごい人だったので断念。

 

いつかゲストとしてゆっくり滞在してみたいものです。。

 

 

 

 

 

 

モールには、先のホテルからの出物と添え書きされたアンティークの椅子があり、

ちょっとびっくり。

 

ホテルは映画のロケでもよく使われてきたのだそうで、

どこか40年代のハリウッドの香り漂うこの椅子は

きっと良く似合っていたんじゃないかなって思います。

 

縁を感じて、心意気で買い付けました。

(というのも、少し高かったので・笑)

 

 

 

モールは、地下にも売り場があります。

 

建物はもともとデパートだったのかな、

地下へ続く広々とした階段には、真鍮の手すりが付いていて、

足もとには絨毯が敷き詰めてあります。

 

階段を下りると、左手にはイギリスの重厚な家具でしつらえられたレストランがあって、

ここの地下へ行くのはなかなか気分がいいのです。

 

 

モノも何点か見つかり、嬉しい気持ちになっていると、

かかっていたラジオから

リンゴ・スターのバージョンの「You're Sixteen」が流れ始めました。

 

この曲のオリジナルが大好きなのですが、

モールの雰囲気と相まって、リンゴバージョンも素敵でした。

 

 

 

 

 

 

別なディーラーでは、ヘンレドンのビンテージソファが見つかりました。

 

椅子モノのいい買い付けが出来ると、

責任が果たせたような気持ちになります。

 

 

 

 

 

 

 

ホテルのある町では10軒のディーラーをまわり、

大きく移動して、次は10年ぶりくらいの町(上の画像)に行きましたが、

今日はホテル界隈でのお話ということで

これで締めくくりたいと思います。

 

 

ちなみに次の町でもまずまずの数の出物がありました。

何度か行っていたアンティークモール、ちょっと迷路みたいな間取りで、

「そういえばこんなだった!」って、懐かしかったです。

 

ここでは「You're Sixteen」のオリジナルがかかってくれてたら

嬉しかったところ(笑)

 

 

 

アメリカ買い付け紀行『ロマンチックに癒された日』

今日の買い付け紀行は、

南カリフォルニアでの、ある日のひとこまです。

 

 

 

 

ロリーのウエアハウスに行くと、

とてもロマンチックな雰囲気になっていました。

 

 

理由なら分かります!

 

 

じつは数日前、

「THE SHABBY CHIC」のオーナーで

シャビーシックスタイルを世界中に広めた女性、

レイチェル・アシュウェルさんを招いてのイベントがここで開かれたからです。

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女の新刊出版を記念してのトークライブだったみたいで、

 

私のところにもロリーから招待メールが届いていて

行きたかったのですが、

アリゾナのアンティークイベントと日が重なり、

残念ながら参加することが出来ませんでした。

 

 

 

代わりにロリーから写真をいっぱい見せて貰いました。

 

 

「ここでトークライブをやったの」と言う写真には

色が濃くて上品なピンク色のテントが写っていました。

ウエアハウスの裏庭に特設会場を作ったのだそうです。

 

 

ラベンダー色のアイシングをかけたクッキーが、

一枚一枚透明な袋に入れられ、

大きなパネルに隙間なく張られた写真もありました。

 

「ロリーたちが作ったの?」と、びっくりして聞くと、

「いいえ。これだけはベーカリーに頼んで用意して貰ったの」とのことでした。

 

 

 

 

 

 

 

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シャビーシックなチェストのひきだしに飾ったドライの薔薇が

このディスプレイごとすごく素敵だったのですが、

 

本を買ったひとには

ドライになる前のこの薔薇を何本か挟んで

手渡していたのだそう。

 

 

ロリー、

アン・シャーリーみたい。。。

 

 

 

 

 

 

イベントが終わったあとも、ディスプレイの手直しに余念がありません。

 

 

 

 

 

 

↑アンティークのピンクの扉。

パリからやってきたばかりなのだそう。

欲しかったけど、金額的に折り合いがつきませんでした。

 

 

 

 

でも、こんなキャビネットが手に入りました!

フィレンツェシリーズの、ペイントバージョンです。

1930年代製。

 

 

 

 

 

 

じつはこの日が今回の買い付けで

いちばん過密スケジュールでハードだったのですが、

ロリーのところがほんとに癒しになって、

いちばん幸せな日でした。

 

 

アメリカ買い付け紀行『アパッチジャンクションへ行った日』

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アリゾナとひと口で言っていますが、

私が今のところまわっているのは

「グレーター・フェニックス」と呼ばれる、

アリゾナの州都フェニックスから、車で半径40分くらいのエリア。

 

カリフォルニアでは半径3時間くらいのエリアをまわるので、

正味二日間ですが、

こうやってコンパクトに動ける買い付け日が出来たこと、

なんだか気持ちの切り替えにもなっています。

 

(カリフォルニアから車ですごい時間をかけて移動してきているのだから

変に聞こえるかもしれませんが(笑)、アリゾナ滞在中はほんとにそんな感じなのです。

あと、渋滞が無いのも気に入っています!)

 

 

 

二日目。

 

朝から大物がいくつも見つかりました。

 

 

↑珍しいところでは、こんな真鍮製のホールツリーも。

 

 

お昼を過ぎた頃にはもう、バンの荷台も三分の二ぐらい埋まりました。

 

 

そこで、ちょっと予定変更。

 

ディーラーの数が少ないので、

後まわしにしているうちにタイムオーバーとなり

前回けっきょく行けなかった町が同じグレーター・フェニックスにあり、

今回も最後に行こうと考えてたのですが

そこへ先に出かけてみることに。

 

 

 

町の名前は、アパッチ・ジャンクション。

 

 

フリーウェイに乗ってしばらく走ると、

前方に山が見えてきました。

 

 

 

 

LAからアリゾナへ向かう道中の砂漠にも

こんな形の山がときどきありますが、

フェニックス界隈では見たことがなかったので

テンションがあがってきました。

 

 

 

 

 

 

町に到着。

 

目的地に向かう道の先には、さっきの山が。

 

 

フェニックスやメサ、スコッツデールなど、

グレーター・フェニックスを構成するほかの町と同じようなのを想像してたのですが、

ここアパッチ・ジャンクションだけが砂漠の景色です。

 

思えば、訪れる前までの私の中でのアリゾナのイメージって

こんなだったなあって。

 

 

 

 

 

 

そして目的地のアンティークモールに。

 

張りぼてですが、それなりに古い建物。

こんなウエスタンな感じ、大好きです!

 

ウエスタンの町並みというより、

砦を表しているんだろうか?

 

 

 

 

 

 

あの山のだいぶ近くです。

 

 

むかし買い付け紀行で、

アメリカの好きなところのひとつを挙げたことがあります。

 

短い歴史だからこそ、人間的なドラマが町や建物に張り付いているような感じがして、

そこが好き」

そんなことを書いたのですが、

ここに来たときもそうやって思いました。

 

 

 

ワインカントリーなど、観光地でもある町だと

モールの感じが、なんとなく観光客仕様になってるなって思うところがあります。

 

ここもそんな感じかな・・と思って入ると、

ガラスやおもちゃなどのアイテムが充実していて、

コレクターが遠くからでもやって来て、自分にとっての宝物を探す・・・

そういった毛色のモールでした。

 

 

 

 

 

GEのビンテージの扇風機、発見!

 

なんてかっこいいんだろう。

 

店でも回せるし(もちろんエアコンはありますよ!冷気の循環用にです)、

欲しかったのですが、

なかなかGEのビンテージ、高値なのです。。。

 

 

ここではテーブルランプやフロアランプが何台か見つかりました。

Kioにとってこの二者が集まるのは、大収穫です!

 

 

主だったディーラーは、調べる限りここだけでしたし(小さそうなところならいくつかあったのですが)、

モールのオーナーに聞いても、

「あんたの買い物ならフェニックスの方がいいだろう・笑」とのことでしたので、

アパッチ・ジャンクションはもう引きあげることに。

 

 

 

 

 

しかし、この山がなぜかすごく気になるのです(笑)

 

 

 

 

それで、山がいちばん良く見えそうな道を、遠まわりになるというのに曲がってみたり。。

 

「私は山の写真を撮りに来たんかい!」と、自分につっこんでいました。。。

 

 

アパッチ・ジャンクション、とても良かったです。

 

 

 

 

 

 

 

このあとは別の町のディーラー5軒をまわり、

画像のフィレンツェのテレフォンスタンド・・過去にもいちど買えたことがあったアイテムが久々に!・・をはじめ、

小さめの家具、それに雑貨やランプなど、

バランスのいい買い付けをすることが出来ました。

 

 

 

買い付け、これで終わったわけはなく、

むしろこれから。

 

でも気持ちをこの後のカリフォルニアに繫ぐことが出来て、

今回もアリゾナ、良い滞在でした!

 

 

 

アメリカ買い付け紀行『アリゾナ初日』

アリゾナでの買い付け初日。

 

 

 

 

頭のなかでは、

前回の記事に書いたイベントで家具を5~6点・・

うまくいけば7~8点くらい見つけ、

あとは2月の買い付けで小物が多く買えたところをまわって、

バンの荷台の半分くらいを埋めるイメージだったのですが、

 

なかなかそうもいきませんでした、、

 

このイベント、

建物ふた棟と、ヤードまで使っての大きな規模でしたし、

ブースの作り込みも素敵で、

期待がもてたのですが、

 

けっきょく連れて帰りたいという気持ちになったのは、

このチェスト1台だけでした。

 

 

 

 

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↑チェストのブース

 

 

残念でしたが、

「どこかしらビクトリアンな雰囲気がある、1920年代くらいの・・・」、

そんなチェストを一年くらい前から探していたので、

納得いく品とのやっとの出会いに、

嬉しい気持ちが勝りました。

 

エンジンだって、かかります!

 

さっそく作戦変更、

前回同様、ディーラーの数をこなして集めていくことに。

 

 

 

二回目だと、なんとなく地理も分かってくるのですが、

肝心のディーラーの傾向が掴めないというか・・、

 

前回と同じイメージで出かけて行くと、

そのままの感じのところもありますが、

違うディーラーかと思うくらい、何も見つからないところ、

小物しかなかったのに、今回小物はぜんぜんで家具が豊富なところ、

家具はぜんぜんで、小物しか見つからないところ、

または「あれ!」と興奮するくらい、素敵な品揃えになっているところがあります。

 

「13年通い続けて勘を培ってきたカリフォルニアと同じなんだ・・・」

ということに気づいて、ひとり苦笑い&納得していました。。

 

 

 

 

 

 

ところで前回も思ったのですが、

アリゾナは雲が違う。

 

たまたま今回もそうだっただけなのかもしれないけど、

細い筋雲が出来やすいみたいで、空を見上げるとたいてい浮かんでいます。

 

飛行機雲も消えないで何本も残っているものだから、

たまに雲が枡の目を描いてあがっていることも。

 

 

「たまには観光とかしないんですか?」と

ときどききかれます。

 

時間に余裕があればぜひしたいところなのですが、

でも車で移動しながら景色を見たり、

地味ですが、こうやってその土地の雲を眺めるだけでも面白いです(笑)

 

 

 

さて、買い付けですが・・・・・

 

そんな雲のしたをずっとずっと移動しながら、

 

こんなのや、

 

 

 

こんなのなんかを集めました。

 

 

 

 

それから変わったところでは、こんな絵も。

 

 

 

アンティークモールで出会ったのですが、

しばらく考えているところにお客で来ていた白人女性が通りがかり、

「その絵、あなたらしいと思うわ!」って言ってくれたんです。

 

「ありがとう! 買うことに決めるね」 そう言うと、

「まあ、それは良かったわ!」と。

 

こんなことがときどきあって、

けっこう買い付けの間の心の支えになってくれたりします。

 

 

 

 

 

アリゾナでもチョークペイントを扱うディーラーが何人かいます。

先のイベントでも、チョークペイントで再塗装した家具がこぞって出されていました。

 

さいきんは違うカラー同士ミックスして、

オリジナルカラーを作るのがチョークペイントフリーク?の間でのブームなのだとか。

 

ここのマダムのお気に入りは、ミント系。

今回もおすすめされましたが、私は「アントワネット」というパウダリーピンクを。

(店内を撮らなかったみたいで、チョークペイント塗装の自転車を飾ったファサードのみに。。)

 

 

 

 

 

 

カリフォルニアは日本よりも気温が低かったのですが、

アリゾナは朝から暑く、日中は30度をゆうに超えていました。

 

メイドさんが冷房を入れておいてくれたので、

ホテルの部屋に戻ってから有り難かったこと!

 

 

次の日は前回時間が足りなくて行けなかった町に行くので、

とにかく明日が楽しみなアリゾナ第一夜でした。

 

アパッチジャンクションという、すごい名前の町が次回は登場します!

 

アメリカ買い付け紀行『薄暮の砂漠と、アンティークイベント』

5月18日から28日まで、アメリカ買い付けでした。

 

 

 

 

今回もアリゾナへ。

 

 

到着が週末(金曜)だったので、

空港を出る時点から、フリーウェイがすでにもう大渋滞。

 

けっきょく今回もアリゾナに着いたときには22時をまわっていました。

 

ただ、いまの時期はサマータイムなので、

暗くなり始めたのは20時を過ぎたころから。

 

薄暮の砂漠のドライブも素敵でした。

 

 

 

 

前回もそうだったのですが、

不思議と長時間走ったような感覚がしない道です。

 

日本でも、アメリカの他の道でも、

なんか書くのが恥ずかしいですが、、

「こうなっていきたい」って、未来に向かいながら走るというか(笑)、

自分にとってのドライブって昔からだいたいそんな感じで

(スピードが関係するのかな?)、

 

そんなふうな気持ちになれるのも

ドライブが好きな理由のひとつなんですが、

 

この道は、なんていうか、

“受け流し”みたいな・・・・・

 

もちろん色んなことが浮かんだりするんですが、

それがあまり尾を引くこともなく、

ほんとにただただ走っているだけというか。

 

けれど道を走った記憶は逆にくっきりと残っていて、

でもそれは、いい夢をしまい込んだひきだしの中に

夢といっしょに入っているような感覚なのです。

 

 

 

 

また道中のことで引っ張ってしまいました。。。

 

 

 

翌日からの買い付けでは、

まずいちばんにディーラーのアンティークイベントに行きました。

 

 

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後日カリフォルニアのディーラーに

「先週末はアリゾナに行ってたの」と言うと、

ディーラーの名前をあげ、「ここのイベントに行ったんじゃない?」とのことで

ご名答。

 

「私は行ったことないけど、いつもFacebookでチェックしてるわ」

「良かった?とっても大きいんでしょう?」と。

 

そう、個人の規模とは思えないくらいのスケールでした。

 

集客もすごくて、首にかける番号札まで渡されたほど。

 

 

 

↑この画像だと集客少なめに感じられますね。。

こちらは別館です。

 

 

初対面のディーラーの目には

ひとりでアンティーク家具を買いに来ている日本人女性は

買い付けで日本から来てるとは思えないみたいで、

 

(ここに限ったことではありませんが・・。

ある程度の量がまとまってきて初めて「ひょっとして日本にシッピングするの?」と聞かれます)

 

私はほかのお客さんたち同様アメリカ在住の、

「家で使う家具を買いに来たアンティークファン」という設定になっていました。。

 

「メジャー要る?なくて大丈夫?部屋に置けそう?」って、

スタッフのみんなが言います。。

 

スタッフも10人以上いて、いまから説明するのもあれでしたし、

そのほうが自由に見れるかもと思い、そのままで会場をまわっていたのですが、

 

長くなってきましたので、

また次回から「買い付けのダイアリー」として、

ここでのことから書いていきたいと思います。

 

 

それではいったんさようなら!