アメリカ買い付け紀行『アリゾナの夕焼け』
アリゾナでは、フェニックス周辺をまわります。
カリフォルニアに比べるとディーラーが密集していて
仲間意識が高いからなのか、
個人でやっている人のところへ行くと、別な個人ディーラーを紹介してくれたり・・・、
三回目でずい分とディーラーの情報が増えました。
反面、まだ三回目だというのに
辞めてしまった人も何人かいて、
初日は空振りも何軒かあった。
そうなると確実なのは、アンティークモール。
二日目は、午後からは終日モールをまわっていました。
日差しがいちばん強い時間帯。
あるモールでの買い付けを終えて、
バンの荷台の整理をやっていると、一台の車がそばに止まり、
運転席からサングラスをかけた男性がこちらを見ています。
よく「それ、いいね!」とか「いくらだった?」とか聞かれるので、
この人もきっと私の買い付けた商品で何か気になるものがあるんだろうなと思っていたのですが、
なんと、「Kioさんですか!?」と、日本語で訊かれて・・・!
フリーマーケットででもない限り、カリフォルニアでだって日本の人と会うことなんてまずないのに、
まさかこんなところで・・・・
しかもサングラスを外したその方、
数年前にもサンディエゴのモールでばったり会って、
声を掛けてきてくれたバイヤーさんだったのです。
時間にすれば5分もなかったと思うけれど、
お互いの仕事にまつわる話を色々として、
さいごに「頑張ってください」と声を掛け合って別れました。
家具の買い付けはされないので、
ひょっとしたらジュエリーのショー(前回の記事)に合わせてアリゾナ入りされていたのかもしれないと、
あとになって思い至りました。
それにしたって偶然です。
びっくりでしたが、それ以上に嬉しくとても励みになった出来事でした。
アリゾナでは、ハリウッドリージェンシー的なモノは、やはり少ないです。
こういったモノが視界に入ると、
「あ!」と、反射的に心の針が大きく振れます。
やっぱりKioでは外せないアイテムだと、
ハリウッドから遠く離れた砂漠の町で再認識でした。
こんなランプもありました。
1910年代頃と、大変古いカメオガラスをボディにした一台。
スペシャルなモノとの出会いは
自分ももちろんすごく嬉しいですし、
お客さまの喜んでいる顔(特定のどなたかの時もありますし、
漠然とした感じでお客さまが沢山という時もあります)が浮かんできて、
この上ない気持ちになります。
ところが裏側を見ると、ガラスにぽっかりと穴のような欠けが・・・・・。
「それでも買っておいた方がいいんじゃないか」と思うくらい迷いました。
こんなとき、判断材料にしていることがあります。
それは「自分だったら、使いたいかどうか」。
目の前にあることが驚きなくらいの作品でしたが、
「自分だったら使いたくない」ことを最終判断として、見送りました。
しかし、カメオガラス、きれいだったなあ。
いつか手掛けてみたい。
ここ(アリゾナ)だからこそ買えたと思えるモノ、
Kioならではと思えるモノ、
バンの荷台がそんなモノ達でいっぱいになったところで、
アリゾナでの買い付け終了。
モールの外は、
今度は燃えるような夕焼けでびっくりでした。
おまけ。
翌日。
カリフォルニアへの帰路。
給油に立ち寄った州境のスタンド。
裏手にあった閉鎖してかなりの歳月と思われるモーテルの看板が、かっこよかった!
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