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ビンテージ&アンティーク家具「Kio」の日記

鍛金作家さんさんとの出会いと、フィレンツェの工房のお話しを少し。

 

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フィレンツェの銀工房で

金属伝統工芸を習得された作家さんがKioにいらっしゃいました。

 

 

「なんだか懐かしい」

イタリアの・・そしてフィレンツェのビンテージやアンティークが多いKio店内を見回して

彼女は嬉しそうに何度もそう言っていました。

 

同時に工芸作家さんらしい眼差しで

家具や鏡の枠などにほどこされた装飾を見ていました。

 

 

「アカンサスがやっぱりすごくきれいに出来ている」とおっしゃいます。

 

アカンサスとは、

古代ギリシャの建築などに装飾されている

流れるようなフォルムをしたリーフモチーフのこと。

 

インテリアだと、椅子やキャビネットや鏡のトップにいちばんよく装飾されています。

 

装飾の中でもっとも好きなモチーフですし、

なかなかアカンサスのことをおっしゃる方はいないので

私も嬉しくなってきました。

 

 

そしてこんなことを教えてくれたのです。

 

「こんなに美しいのは、作るときに黄金律を使うからなんですよ」と。

 

 

アカンサスに限らずですが、

「美しいものは、すなわち黄金律」だと

長年ずっとそう思ってきました。

思う・・というよりも、そういうことなのだろうと。

 

けれど私は、工芸に携わっているひとには黄金律がもとから備わっていて

それで彼らが手掛けるものは自然と美しくなるのだと思っていたんです。

 

だから、黄金律を道具として用いるということが驚きでした。

 

「黄金律がもとから備わっているわけではないのか」と思ったからではなく、

そこはもう通り過ぎて、

むしろ反対にそうやって完全を生み出そうとする姿勢が感動的でした。

 

「もちろん中には最初から黄金律を持ってる職人さんもいるけれど、

やっぱり全員がそうじゃないから」と、作家さんが補足してくれました。

 

 

 

「タイムマシーンがあったら、昔の家具工房や工芸品のアトリエを見てみたい」

よくお客さまや家具職人さんとそんなお話しになります。

 

中でも私にとってのトラベル先は、やっぱりフィレンツェです。

 

 

フィレンツェで学んだ鍛金作家さんがふいに現れて、

長年頭の中にあったこと・・黄金律のこと・・をぽーんと語っていかれた、

 

なんだかこれもトリップみたいで、

今日は面白い日でした。

 

 

 

出会った作家さんについては、

きっといつかこのダイアリーでご紹介出来るときがあると思います。

 

作家さんを連れて来て(ふいに・笑)くださったじゅんこさん、

そして作家さん、

どうもありがとうございました!

 

 


 

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