2023年6月
アメリカ買い付け紀行「19世紀の木馬を買った日」
5月25日。
買い付け二日目。
この日は車で1時間の町からスタートして、
フリーウェイ沿線に点在するディーラーに立ち寄りながら
帰って来るプラン。
15軒くらい回れたら・・と。
今回の日程の中では、いちばんの勝負の日です。
まずは小物を目指してアンティークモールへ。
前日のモールでは古道具多めだったのに対して、
こちらではエレガントなモノが多く見つかりました。
思えばKioを立ち上げた時から「バランス」をいちばん大事にしていたので、
良い滑り出しに。
次にフレンチ系のモノが集うディーラーへ。
オーナーがイタリア旅行中で会えなかったのですが、
アメリカに滞在している間、
イタリアの彼女とインスタグラムで何度かメッセージをやり取りし合ったことが
今回の思い出になりました。
LAのディーラー情報まで教えてくれて
(そこにはあいにく時間が無くて行けなかったのですが・・)、
バカンス中なのに親切にしてくれてとても嬉しかった。
ここのマダム達もですし、ブースも大好きなディーラー。
もう二度と来れないことはない筈なのに、
「またあの場所に行けるのかしら?
またあの人達に会うことが出来るのかしら・・・?」
何度もそうやって思っていたので、
駐車場に車を停める時からドキドキそわそわでした(笑)
モノは思っていたより見つからなかったので、
名残惜しい気持ちではあったものの、足早に次のディーラーへ。
長期の休業中だったり、閉業していたディーラーもあったりで、
3年のブランクを感じながら、
出国前にリサーチしてた時「シャビーシックの取り扱い」との紹介文に
楽しみにしていた新規のディーラーへ。
雰囲気は良かったのですが、雑貨店といった内容で、
こちらも足早に。
何軒か回っているのに、上手く買えていないことに気づく(笑)
ここで作戦変更。
一軒目のように確実なディーラーを
この後は回っていくことに。
すると、この後からは好調に転じてくれました。
ロマンチックなオイルランプとフェントンのキャンディポット&ホルダーが同時に!
テンションが上がりました。
(どちらもすでにご成約となっております)
そして19世紀の木馬三輪車が視界に・・・・!
前日の運送会社さんとの打ち合わせで指南いただいた
「最大の背丈」をたぶん超えています。
コンテナじゃないのを初めて悔やんだ瞬間でした。。。
車輪、外せないかな?
横向きにするとか?
色々考えた末、
「えーい。もう超過料金でもいいや!」
ということで、買い付けることに。
「思い切ったことをする」
そういえばこの心構えでいつもやっていたんだったなあ。
こんなふうにして集めたモノ達が、お客さまに喜んでいただけた。
そんなことを思い出し、またアクセルを強く踏みたくなったのでした。
最後に行ったディーラーは、オーナーがチェンジしていました。
ショップと倉庫が一体になった、
広くて、ほの暗くて、静かな空間。
雰囲気はそのままに。
品物のテイストも、それに匂いまで以前と一緒でした。
家具メインの買い付けだったら、
ここも足早に去っていたのかもしれませんが、
しかし小物となると、どんどん掘り出せるのです。
「日本でリセールする」と言うと、
かなり良い条件にしてくれて、すごく有難かったですし、
時間を忘れて買い付けてたら
終業時刻をとうに過ぎてしまっていたのですが、
ディーラー夫妻は何も言わずに待ってくれていて、
それにも感謝の思いでした。
「昔、佐世保にいたことがあるんだよ。日本はとても美しい国だね」
車への積み込みの時に、旦那さんがそうやって言うので
またもや嬉しくなり。
別れ際には「アリガト!」と言って手を振ってくれました。
15軒も回れませんでしたが、
内容は納得のいくものに。
フリーウェイもスムーズに流れていて、
「木馬が乗ってるんだ!運送会社さん何ていうかな?」と思うと
笑みが勝手にこぼれてきて。
いい帰り道でした。
「そういえばジャカランダの季節だったなあ」と。
また写真時は青空ですが、ほんとに毎日曇りだったんです。。。
アメリカ買い付け紀行「ロッキーロードを越えて。古き良きモノに出会いに」
初日。
朝10時にロサンゼルス国際空港に到着。
↑レンタカー会社さんの送迎車を待っているところ
ちょうど渡航が決まった頃、
大量の移民が南の国境を越えて入ってきているという情報が
連日のように流れていたので、
イミグレーションでさぞや時間が取られるのでは・・と気がかりだったのですが、
審査のカウンターがフル稼働していたので、
スムーズに入国することが出来ました。
「よし!」
もし入国に時間がかかるようだったら
近場に予定変更しようと思っていたのですが、
計画通りに動ける。
空港(レンタカー会社さん)から1時間半の町へ出発です。
小物がいちばん多く見つかりそうなところ・・・ということで、
何軒かのディーラーが候補にあがったのですが、
今回は古い時代の道具やキッチン用品を集める目的もあったので、
そんなモノ達の出物がとくに多そうな場所を
まずは目指しました。
1時間ほど走ると、岩山が現れます。
「見えてきた、見えてきた!」
初回買い付けから18年、
行くほどにこのアメリカのロッキーロードが好きになり、
「ここを走るのが人生」みたいになっていたので(笑)、
久しぶりの走行に長旅の疲れも飛んでいきました。
目的地のアンティークモールへ到着。
小物が多く買えるのはアンティークモールなので、
今回はこれまででモール率がいちばん高かったです。
経験からなのか、
面白いものでモールの扉を開けると
大漁なのか不漁なのか、まあまあなのか・・
何となく分かるのですが、
開けた瞬間に「ある!」とセンサーが働き、
何も買わないうちから「ありがとう、ありがとう」と
お祈りのように唱えていました(笑)
モールのマダムがお水のボトルを二回差し入れてくれて、
水分補給しながらだったこともあってか、
いつまでも動き回っていたい気分でした。
買い付けは本当に楽しい・・・・・
ここのモールにある古道具のブースを念頭に置いてきた甲斐あって、
このブースだけでも色々と集めることが出来ました。
ここ二~三年でお菓子作りをよくするようになり、
「材料を混ぜ合わせるのに、陶器のボウルが欲しいな」って
ずっと思ってたんです。
ずっしりした陶器ボウルの方が安定してて混ぜやすいし、
陶器だと道具の当たりがいい。
そして見た目もいい!
プロだと日々のことなので扱いなど不便がありそうですが、
趣味で作るぶんにはとっても優れモノなんじゃないかなって。
それで自店でも手掛けてみたくなったのです。
そんなわけでバイイングリストに載ったアンティークの陶器ボウル、
さっそく数点ほど手に入り、
順調な滑り出しにも嬉しくなりました。
聖人達の像も!
今回の買い付けでいちばん残念だったのが
吊り下げ型の照明がぜんぜん集まらなかったこと。
思えばこの兆候は以前からあったのですが、
けっきょくここで買えたステンドグラスのペンダントと
あと一台のみの収穫でした。
オイルランプ型の吊り下げランプなんかあれば最高だったのですが。
その代わり、オイルランプ型テーブルランプが何台か見つかったのと、
アラジンの本物のオイルランプとの出会いがありました!
↑ずっと曇りだったと前回書いたのに、なぜか写真の時だけ青空、、(笑)
午後からのスタートでしたし、
運送会社さんへの挨拶もあったので、
初日は一軒でおしまいに。
シートベルトを締めて助手席に座る聖人達の像が
帰り道のお伴になってくれました!
アメリカ買い付け紀行「久しぶりに旅に出て」
5月24日から31日までアメリカ買い付けでした。
三年ぶりです。
初めてのコンテナを使わない=家具を買わない買い付けでしたので、
どうなるだろうと心配もあったのですが、
いざ蓋を開けてみると
手掛けてみたいモノが行く先々で沢山あり、
予算分しっかりと集めることが出来ました。
↑目的のひとつだったテーブルウェアも順調に集まりました。
逆に家具(Kioで買い付けられそうな)が、
びっくりするくらい少なかったです。
家具のディーラーは回らず、
小物が見つかりそうなところを目指していったので、
当然と言えば当然だったのかもしれませんが、
でも、いつもだと素敵な家具がいっぱいあるところや、
スペシャルなモノが一台二台見つかるようなところも、
どういうわけか家具に関しては品薄だったり皆無に等しかったりして、
もしコンテナだったら上手くいかなかったんじゃ・・と何度も思う場面ありの、
久しぶりの買い付けは、そんな回でありました。
さて、ここでいったんお知らせです。
今回は手荷物以外の商品を航空便で送りましたので、
なんともう明日入荷してくることになりました!
何時に届くか分かりませんが、明日は開梱にあてて、
それから金曜土曜とお休みをいただいて店づくりをする予定です。
11日日曜日からのお披露目となります。
もしお時間ありましたらぜひ遊びにいらしてください!
HPにも出来るだけ毎日アップをしていきたいと思っています!
カリフォルニアは土曜日以外ずっと曇り空で、
日本よりも気温が低く、
持って行った半袖は一度も着れず終いでした。。
いつも滞在するダウンタウンLAのホテルが
円安もあってどこも高かったので、
「イースト」と言われるサンガブリエル~ローズミードのエリアに泊ったのですが、
静かな住宅街なのに、
大通りにはアジア系の飲食店が軒を連ねているという
ちょっと面白いところでした。
名前は「ハワイ」なのに、入ってみるとアジア食材の専門店だった、
そんなスーパーマーケットもあり、
「安い!」と、思わずクコの実やドライ台湾フルーツの大袋を買ったりして(笑)、
ヨーグルトに入れて食べたりしていました。
今回アメリカは三連休があり、
運送会社さんもその間はお休みだったので、
夕方倉庫に行かないだけで
仕事が終わると「ああ今日も一人で動いてたなあ」って感が強く、
そして車や人通りの少ないイーストの町のホテルに帰ってくると、
こんどは朝からの移動移動の一日が嘘みたいに思われてきて・・・・・
久しぶりだったからかもしれませんが、
なんだか一週間だけ・・それなのに長い・・アメリカ暮らしをしていたような、
不思議な感覚が今も残っています。
買い付け紀行、ゆっくりペースになるかもしれませんが、
次回からは買い付けの様子も綴っていきたいと思いますので、
またよろしければお付き合いください。
ありがとうございました!