2024年9月
お届け日記『19世紀のチェスト、終の棲家へ』
19世紀のチェスト。
ビクトリアンな雰囲気漂う佇まいもですが、
長い歳月の間に塗装に生じたクラッケルの模様・・
・・自然のものなのですが、模様と呼んでしまいたくなるような・・
が本当に魅力的。
こちらを大変気に入られて、
その時は他のお品にされたのですが、
二度目の時にはすでに心に決められていたのか、
「やっぱりこの子を・・・」と、
再会を喜ぶようにしてお求めくださったお客さま・Tさん。
ご自宅のガーデンで育てたお花をドライにするところから始めて、
それらを使ったフラワーアートの創作活動をされています。
今日はそんなTさんのお家へのお届け日記です。
向かった先は滋賀県。
少し早く着いたので、
「まずどのお家か、先に確認させていただこう」ということになったのですが、
ひときわ素敵なお庭が目に入った時、
「きっとあそこだよね!」と夫とふたりテンションがあがりました。
ジャンクなものを鉢にして、
元気な植物たちがぴったりな場所に配置されたガーデンは、
そこ自体もTさんの作品なのだと思いました。
地元の農家さんに譲って貰ったという道具もサマになっていて、
真似してみたくなりました。
「ちょっと前までのバラの時期は良かったんですよ」とTさん。
たしかにそれも見てみたかった。
でもこの時の、イキのいい色んな緑が集った様子、
こちらまでシャキッとさせてくれるほどにみずみずしくて、きれいで、
とても気持ちが良かったです。
チェストは「とりあえず・・」ということで、
一階のTさんの工房へ。
ドライになったお花やハーブのにおいが大好きなのですが、
ここは深呼吸したくなるほどでした。
Tさんが丁寧にお花に向き合っていらっしゃる・・
そんな緊張感や空気感まで宿っているような・・・
チェストはそのうちに二階の自室へ運ばれるそうなのですが、
この空間にもしっくりと!
Tさんもさっそく喜んでくれました。
一度目の時も二度目の時も、
何とも言えない眼差しをTさんはこの子に向けられていましたが、
今回お家にお邪魔して、
この子を好きになって下さったはずだ!と思いました。
出会いはまるで奇跡のようだけれど、運命のようでもあり・・・・・
自分にふさわしい場所に行けて、
チェストもチェストできっと嬉しく、
そして深呼吸も出来て、すっかり寛いだ毎日を送っていることではないかしら。
Tさん、本当にありがとうございました!
公開が遅くなってごめんなさいでした。。。
二階のリフォームと、その先の夢。
もう9月だなんて早いですね。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
8月は長いお休みをいただいておりましたが、
お陰さまで二階のリフォーム、かなり進みました。
昨年末に薪ストーブを置いた部屋。
羽目板にまで造作して中断していた壁と斜め天井に、
やっと色がつきました!
くすんだ薄いブルーにする予定で、
塗料は去年から準備してあったのですが、
いざ試し塗りしてみると、薄い感じがどうもしっくりこない・・・・
「濃いめで、そして暖色がやっぱり好き」ということで、
前からずっと気になっていたアニースローン・チョークペイントの『スカンジナビアンピンク』という、
くすみがあって顔料らしさが前面に出たピンクで塗りました。
するとフローリングの床が壁をぼんやり見せているのが気になり始め、
床もペイントしてしまおうということに。
白がいいと思ったとき、
店舗の白い床でいつかしたいと思っていたダイヤのステンシル模様をここにつけよう!となって。
そうしてこんな空間が出来ました。
正確には、出来てきました。
さすがにステンシルに時間がかかって、床はまだあと4分の1くらい残っていますし(笑)、
いちど買い足したピンクがけっきょく足りなくなり、壁もいちぶで未完成・・・
それでも薪ストーブ部屋、
念願だったオイルランプも似合ってくれましたし、
HPの撮影でも使っていけそうで、
頑張った甲斐がありました。
もともとは猫達の専用ルームで、
ここを手に入れた時のごくごく普通の内装のまま
ケージやキャットタワーがおかれた状態だったので、
それを知っているひとはきっとびっくりするだろうなあ。
(猫部屋は、陽の当たる南側に引っ越しました)
スカンジナビアンピンクの買い足しは、
「久しぶりに桑名まで行ってみようか」と
桑名にあるアニスローンの日本総代理店まで出かけました。
高速を使うと1時間で行ける距離にあるのが嬉しい。
到着すると、いつも外に出てみえてお会いしたことがなかったオーナー夫妻がいらっしゃり・・・
知識、技術だけでなく、
アニースローンへの熱い想い(=インテリアや色への飽くなき想いにも繋がる)を持つお二人に出会えたことが
本当に嬉しい出来事となったのでした。
アニー・スローン本人のエピソードが聞けたのも楽しかったですし、
思いがけないお話もいただきました。
Kioではもう10年近くアニースローンの塗料を使って
商品のリペイントをおこなっていますが、
ものの状態やお客さまのご要望に応じてで、
本格的にではありませんでした。
ところが去年くらいから
「Kioのもう一本のラインと謳えるくらいに、本腰を入れてやっていきたいな」と
急に強く思うようになったんですね。
それこそスカンジナビアンピンクみたいな色で塗って、
ワックスをかけてからダークカラーで表情をつけて、
チェストだったら、ひきだしの中も塗る・・こんどは違うカラーで・・、
そうやって世界にたったひとつしかない家具に再生して販売してみたいと。
総代理店のご夫妻からいただいたのは、そんな矢先でのお話でした。
まだ何か進展があったわけではないのですが、
もしかしたらそのうちにご報告出来ることがあるかもしれません。
お話し、ふたたびリフォームのことに戻りまして・・・・・
キッチンも羽目板にして色を塗る予定でしたが、
薪ストーブ部屋の作業が予定以上に増えたので
こちらも羽目板が途中までになっているところです。
薪ストーブ部屋はさっそくHPの撮影で使ってみましたが、
写真だと塗りムラが出てしまって、
もう一回塗るといいのかなあ。。
キッチンもそう遠くないうちにHPの背景に登場すると思いますので、
またぜひ覗いてみてください。
Kio、少しずつですがまだまだ変化をいたします。
これからもよろしくお願いします!