Diary
栗の花
白山町に来てから、色んな木を覚えました。
栗も、そのなかのひとつ。
向いの森の、少しだけ丘になったところに大きな木が何本かあり、
間近で葉を見れば分かったと思うのですが、
少し離れたところからだと何の木だか見当もつきませんでした。
夏が近づくと、小さな白い花が枝垂れ咲いて、
「ますます見たことがない木だなあ」って思いながら眺めていました。
そして秋の終わるころ。
森に入っていく所有者・Kさんの姿が。
小一時間くらいして、店の扉をノックする音がするので出てみると、
中身がいっぱい詰まったビニール袋を持ったKさんが立っていました。
「前に栗の木あるでしょう、拾ってきたんで、よかったら貰ってください」
袋を差し出しながら、満面の笑みでそう言うのです。
栗!?
そうかあ。あれ、栗の木だったんだあ。
有り難く頂戴し、
両親、いとこ、知人にもおすそ分け。
母が栗おこわを差し入れにきてくれたりして、
越してきた秋、そして去年も、栗の恩恵に大いにあずかりました。
(ちなみにKさんは市場に出荷している生産者さんではなく、
先祖代々の木を受け継いで、収穫&おすそ分け?してらっしゃる方です)
名古屋時代は、栗というと恵那や中津川など岐阜の名産というイメージだったのですが、
白山町も産地で、
あの白い花が栗と知ってから、「あそこにもある、あれもそうだし、あっちにも・・・!」、
里山のいたるところでどっしりと腰をおろす栗の木に、驚いたものです。
そして今年も白い花が咲きました。
Kさんは「よかったら勝手に拾ってください」と言ってくれてるのですが、
道行く車の目もあるし、なかなかなあ・・・・・・
ということで、今年も実りと、おすそ分けを楽しみに・・・・・・・
敷地の紫陽花も見ごろに。
これ、花びらがけっこう大きくて、
小学校でよく作ったピンクのティッシュのコサージュを思い出します(笑)
お客さまのおうち 東京都Iさん
東京都世田谷区にお住まいのIさん。
7年ほど前、
Kioが名古屋の店舗だったころですが、
お友達(そのかたもKioのお客さまです)と一緒にご来店いただいたことがあり、
それ以来ずっとご贔屓にして貰っています。
宮廷スタイルやネオクラシックのものをよく選んでいただいていますが、
その中にはハリウッドっぽさ漂うものも。
そんなIさんが、先日お部屋の写真を送ってきてくれましたので
お願いをして今日はそちらを掲載させていただくことに。
この空間は家具から小物まで、すべてKioでお求めいただいたものでしつらえられていました。
ベースはどれもクラシックなのに、ハリウッドぽい彩りがあると、
デザイナーや俳優など海外のアーチストの部屋のような雰囲気になりますね。
リビング。
海外生活もおありだからなのか、Iさんのおうち、日本じゃないみたいです。
壁面装飾もそうですが、家具でレイヤードをつける空間づくりとか。
ミニマム空間でなく、
マキシマムな空間であっても、空間に広がりを感じさせる、
そんなしつらえが出来ることをIさんが教えてくれました。
肘掛け椅子、リビングボード、円形ガラスの小さなテーブル、二台のテーブルランプを
Kioでお求めいただきました。
夜の感じ。
こちらもKioでお求めいただいたもの達がいくつか集うコーナー。
そしてこちらも・・・・。
セクション分けされたダイニングもいいですね。
「食堂」と呼びたくなります。
ニードルポイントの椅子も素敵だなあ。
(こちらはKioでお求めいただいたものではありません。念のため。。)
Iさんのお家、
たとえばもし30年後に見たとしても、「きれいだなあ」って思うんだろうなあ。
“自分のスタイル”を見つけること。
それは美しいことでもあるし、
長く付き合えるものを選ぶことは、詰まるところエコにも通じていく・・・。
よく考えることなのですが、
Iさんのお家を見ていたらそんな考えがまた頭に浮かんできました。
Iさん、今回はご協力どうもありがとうございました!
冒頭のコーナーの、夜の様子。
看板の次は・・・・・
看板も(やっと)ついたので、
今度は外観を雰囲気良くライトアップさせたいなと思っています。
店は北向き。
一日を通して安定した自然光がまわるので店内にとっては良いのですが、
すぐ向いが森で光の反射も少ないため、
正面がいつも影っていて、ちょっと淋しい印象なんですよね。。
ライトアップでかなり感じが変わるんじゃないかな。
「いつも伊賀と津を往復しているんだけど、
ここの明かりが見えてくると、あと少しで家だってほっとするんですよ」
「いつも癒されてます」
こういったことを通勤などで前をよく通るひとが
わざわざ立ち寄って私たちに伝えてくれることがあります。
ご近所でも、「明かりが見れて、夕方のゴミ出しが楽しみになった」と
言ってくださるかたも。
私たちの商売は、たとえば地域のイベントに参加するとかは別として、
純粋に言って、地域に深く根付いてとか、地域密着とか、あまり言えるものではないと思います。
どちらかと言えば、広い範囲に点在しているひととピンポイントで結ばれる、
そんな性質のもの・・・。
それでもときどき、これは名古屋にいるときでもそうでしたが、
「地域でのKioの存在意義って、あるんだろうか」って
むしょうに思うことがあるんですよね(笑)
なので上に書いたみたいなそんな声を聞くと
自分たちの救いにもなります。。。
店が良くなることで、お客さまだけでなく地域のひとも喜んでくれるのなら、
もっとがんばるぞー。
奈良へのお届け日記
Kioの前の街道、165号線。
東は津の市街地まで、
そして西は伊賀や奈良を抜けて大阪まで続いています。
そのため関西方面からの通りがかりのお客さまが多いのですが、
ゴールデンウィークのときもたまたま通りがかった奈良のご家族が
ちょうどお探しだったと言うことで、
どちらも大きいにもかかわらず、キャビネットとソファをひと目惚れでお求めくださいました。
そして先日の定休日、
お客さま宅のある奈良県宇陀市までお届けに行ってきました。
せっかくなのでどこかでお昼をと思いネットで検索すると
一軒のインドカレーのお店がヒット。
エスニック料理はなんだか奈良らしいし(と昔から勝手に思っている)、
口コミでも評判が良く、
それに他の店を見ていても、そのカレー屋さんのことが何故か頭から離れず(笑)、
そこに決めました。
お邪魔したのは、宇陀市にある『宇UDDA陀(うっだ)』さん。
民家をオーナーさんご自身が改装したお店なのですが、
入口のしつらえからして独特。
行きは165号からではなく、美杉や御杖村の深い山のなかを通るルートで来たので、
やおよろずの神様のいるところにたどり着いたような感覚になりました(笑)
カレーはスパイスがしっかりとしていて、複雑な味で、おいしかったです。
マスターも神秘的なまなざしなのに、関西ノリもある、不思議な感じのかたでした。
そしてお客さまのお家へ。
眼下に町が広がる山腹にあり、ロケーションにまず感動。
室内も、ご主人のおじいさまが切り出したという地元産の木材が
床や腰壁、階段などにふんだんに使われていて
木の質感や感触が目にも足にも気持ち良かったです。
キャビネットはキッチンの食器棚に。
ビューローキャビネットなのですが、このようにデスク以外の目的で使うお客さまも多いです。
もともとキャビネットの中は明るいグリーンで塗装されていました。
「ここは木の色味のほうがいいなあ」「じゃあ自分たちで塗り替えよう」とおっしゃってたので、
サービスで剥離だけさせて貰ったのですが、
落ち着いた雰囲気になって、お客さまも「このまま使います」ととても喜んでくれました。
キャビネット自体も、すごい嬉しい!と何度も歓喜の声をあげて気に入ってくださって。
ほんとに良かった・・・!
↑キッチンリフォームを考えている私にとって、ヒントのつまった素敵なコテージキッチンでした。
ソファは、シェーズロング。
設置が難しいアイテムですが、腰壁があるからなのかすんなりとけ込んでくれて、
まるで前からあったかのようにご主人とお子さんが並んで座ってお喋りが始まったり、
ワンちゃんもやってきて、
ご家族皆さんに自然に受け入れて貰えて嬉しかったです。
これ、座だけじゃなく、シートクッションにもたっぷりとした詰め物で包まれたスプリングが入っていて、
掛け心地が何とも良くて、店頭でも大好評でした。
末永くお楽しみください・・・。
帰りは165号線で。
Kioまで一時間と少しでした。
宇陀ははじめてでしたが、
じつは移転先をいろいろと探しているとき、
「奈良まで視野に入れると、いいところがあるなあ」って
ネットで紹介されている感じのいい山荘や緑の景色を見て
秘かに?想いを寄せていたときがあったんです。
訪れるとやっぱり素敵なところで・・・。
今回は家具をお求めいただいただけじゃなくて、
そんな宇陀へのご縁をもたらしてくれたYさんご一家に感謝です!
本当にありがとうございました。
コンテナ入荷後の店内にて
コンテナ、予定どおりに入荷しました。
開梱、ディスプレイ作業と順調で、
今日で値付けまで出来てほっとしているところです。
画像ではあまり写っていませんが、
19世紀末の家具もいくつか仲間入りをし、
店内はこれまででいちばん時代やスタイルともにバランスの取れた内容になったように感じます。
思えば大須時代・・とくにKio立ち上げ当時などは、
家具屋だと名乗ってみても、大物家具は常に店の飾り程度・・、
そんなラインナップだったので、
ここまでくることが出来たこと、
皆さまのご愛顧があってだと、ほんとう感謝ばかりです。
今回のコテージルーム。
こちらは新着アイテムがまばらですが、
ベッドカバーを変えて、イメージチェンジ。
「インテリアって、正解はひとつじゃないですよね」
よくお客さまとそんな会話になりますが、
だからこそ、色んな実例を紹介していきたいなって思います。
もちろんそれでもKioで出来ることなんて限られていますが、
そこから何かヒントというか、糸口みたいなものを見つけて貰えたらいいなあって。
明日の定休日は手直しをして、
敷地まできれいに出来たらと思っています。
お披露目はあさって木曜日からです。
店頭、HPともに、皆さまのご来店をお待ちしています!
ビクトリアンのフロアランプ
先日のコーディネートブログに載せた画像。
ビクトリアンの大きなシェードをかぶったフロアランプ、
ときどきお問い合わせをいただくのですが、
ごめんなさい、、、
こちらは販売はいたしておりません、、、
かれこれ8年くらい前でしょうか、
ロングビーチのフリーマーケットで出会った子。
ビクトリアのものでここまでのシェードの実物を見たことがなく、
出会ったときは目を疑いました。
拳で突き破ったような大きなダメージが両側にありましたが、
むしろその程度で残ってくれていて良かったと思いました。
ではなぜ売りに出せないかと言うと、
問題は支柱なんです。。
シェードをかぶせる部分が壊れて半分無くなってしまっており、
シェードはなんとなく乗っかっているだけの状態なんですね。
しかもその部分というのは、ソケットも一体になっているため、
なかなか厄介なのです、、、
直せるかなと思って買い付けたのですが、
古くて特殊な作りのため、新しいパーツに変えようとしても規格の合うものが無く、
古いパーツで代用しようとしても、これまた大きくて特殊なため、やはり合うものがありません。
そんなわけで、しばらくオブジェとして店内にいましたが、
今は我が家の飾りとなっています。
それにしてもすごい大きさでしょう、
シェードの幅、80cm近くもありました!
店に飾っているときも注目を集めていたものです。
そんな折のこと。
Kioを立ち上げるときや、移転を決心したときなど、
節目になると何も言わずとも決まってやって来てくれ、
しばらくそばにとどまり、話を聞いたり助言をしてくれたりする、
そんなKioにとっての守護星(笑)のような女性が店を訪ねてきてくれました。
ハリウッド的なインテリアが好きで、Kioでもいくつかお求めいただいたことがあるので
このランプにもすぐ目をやられたのですが、
「これは享子さんのランプよ!」って、
そう言ったんですね。
ちなみに彼女からそんなことを言われたのは、これ一台きり。
それもあり、ランプはますます手放せなくなったのです。。
家使いならどんな仕上がりでも大丈夫なので、点灯はなんとかさせられると思います。
自宅のものはつい何でも後回しにしていますが、
ここでのお披露目を機に点灯させて、
またブログに載せたり、小道具(大道具??)でも使いたいと思います。
おまけ。
ウエストハリウッドのホテル「シャトーマーモント」のロビー。
買い付けに行きだして間もない頃、
どうしても中に入りたくてお茶だけしに(笑)行ったときの写真。
【そのときの記事】
http://ameblo.jp/kio-deco/entry-10020680391.html
大きなシェードをかぶったランプがいくつもあり、
今でもその様子が忘れられません。
こんなクラシカルで暖かな雰囲気の空間を、
ビクトリアンシェードのフロアランプを使って自宅にも作ってみたいです。
Kioのゴールデンウィークと、コンテナのことのお知らせ
買い付けのコンテナ、
おとといの3日に名古屋港に到着しました!
GWで港の機関がお休みのため、
来週月曜からの通関となります。
事前申告をかけているので通関はすぐに切れると思うのですが、
こちらが土曜でないと荷降ろしスタッフが揃わないため、
最短でも13日の荷受けとなる見込みです。
そのあとまた開梱とディスプレイ作業で臨時休業となりまして、
今のところ、18日木曜からのお披露目を予定しています。
今回はずいぶんと遅れてのお披露目となりますが、
新商品たち、楽しみにしていただけたら嬉しいです!
GWでKioの前の街道も、行楽の車でとても賑やかです。
看板を見て入ってきてくださる方も多く、
「アンティークって書いてあったから、え?!と思って、引き返してきました」
「まさかこんなところに急にアンティークショップが出てくるなんて」
と、皆さん驚かれますが、
予定外の途中下車が、旅のおまけの余韻になってくれてたらいいなあ、なんて思います。
このあいだ鈴鹿へ行くのに初めての道を通りました。
森に囲まれた一本道で、
走っているときれいな池があらわれたのですが、
その池のほとりに
白壁の小さな家と、年式の古そうなヨーロッパ車の並ぶかっこいいガレージがあったんですね。
ガレージは店で、白壁はショップオーナーさんの家だと思うのですが、
ただその前をいっしゅん通り過ぎただけなのに
なんだか不思議な、幸せな感覚になったんです。
「なんか良かったなあ。
Kioも同じように思って貰えてたらいいなあ。思って貰えるようになりたいなあ」
そんなふうに思いました。
夜になると心地よい疲れがやってきます。
店で出会ったお客さまのことを思い出したり、
街道をまだ間断なく通り過ぎていく車の音を聞いたりしていると、
自分もまた旅の夜を迎えているような気持ちになります。
Kioのワイルドフラワー
こちらKioのバックヤード。
この春先から、マーガレットがこぼれ種で増殖中。
こんなふうに勝手に育っていくものもあるんですね。
ここでは風に負けてしまう花も多く、
可哀そうなので、地植えはもうやめようと思ったことが何度もあったので、
このマーガレットのスーパーブルーミング(大げさですね。。)は、
すごく嬉しい出来事でした。
ラベンターも、しかり。
昨夏にお客さまから「自由奔放でいいわねえ」と褒められたせいか?、
ワイルドに拍車がかかり、
この品種などは、夏を過ぎて秋になり、そしてなんと冬になってもずっと花を咲かせたままでした!
そして現在に至る。
この場所はいちばん風当たりが強いのに、なんとも逞しいです。
土も変わってきたのか、真っ先に根付いたツタやタイムたちもますます元気です。
と言っても、何も手をくわえてはいません。
前の所有者さんは除草剤を使っていたみたいですが、
私たちはそれはやりませんし、
草も適度に残しているので、土にとってはそれが良かったんじゃないかなあ。
陽気も良くなり、ときどき敷地をひと回りしてから帰られるお客さまもいらっしゃいます。
そんなときは嬉しくもあり、まだまだこんな状態で・・・と、恥ずかしくもあります。
たとえばコンテナ入荷後の店内だったら、
頑張ればとりあえずでもなんとか(笑)見せられる状態に作ることが出来るけど、
植物の世界って、それが出来ない。
「もどかしいけれども、出来るまで絶対的に時間がかかることってあるんだ」
土のうえに立つようになって、学んだことのひとつです。
と、肌身で分かってみたところで、ときにたいへんにもどかしいです。。。
アメリカ買い付け紀行『ハリウッドアパートメント』
今日の買い付け紀行は、番外編的なお話です。。
ダウンタウンLA。
再開発によって、ホテルが高騰。
ここ2年くらい、宿探しがひと苦労です。。
今回泊まったところ。
ホテルの予約サイトで取ったのですが、
到着すると、なんとフロントがどこを探してもありません!
着いたらオーナーに電話をして、ドアロックの解除コードを教えて貰うシステムだったのですが、
そんなこととはつゆ知らず(メールの重要事項にも書いてなかった)、
アメリカではWi-Fiでしか使えないスマホも役に立たず、
(というか、この時点ではそもそもホテルがほんとにここで良いのかも不明でした。。
看板も出てないしで。。。
たまたま歩いていたおじさんに訊いても
「ホテル?!俺はこの近所に住んでるけど、こんなとこにホテルなんかないよ。
ビバリー・ブールバードはあっちだよ(すぐ先の大通りにたしかにホテルがありました。もちろん別の。。)」
との返答で。。。)
何がなんだか分からなくなり、
とにかくWi-Fiに繋がせて貰おうと、運送会社さんに引き返しました(同じダウンタウンで良かった!)。
・ずっとアパートメントだったところを、つい最近ホテルに商売変えした。
・それで看板もまだ出ていないし、近所のひとも知らない。
要はこういうことでした。
「岡田さん、今日はバンの荷台で寝なきゃなんないかもですね(笑)」と、ふざけて言ったものの、
ホテルのオーナーには運送会社の担当さんが電話をかけてくれて、
それでチェックイン完了、
ドアコードとWi-Fiコードも知ることが出来ました。
助かりました。ほんとにありがとうございました!
しかし、私はまだ頼れるところがすぐにあったけど、
同じようなことですごく困ったひと、いたんじゃないかなあ。
ちなみに、予約サイトを今日見たら、
「このホテルにはフロントがありません。到着後はバウチャー記載の番号に電話してください」
に変わってました(笑)
メゾネットの3つのベッドルームがそれぞれ客室に改装されていて、
一階には共有のキッチンが。
ほかのグループ客が夜な夜なパーティをして、眠れなかった日が二回くらいありました(笑)
チェックインをしてしまえば、フロントがないのもかえって気楽で、
町の住人になったみたいでなかなか楽しかったのですが、
タオル交換やドライヤーもなく、滞在日数のことを思うと、もう次はないかな。。。
おまけ。
ダウンタウンの夜。
ダウンタウンの映画館。
こういう、ファンタジックと融合したヒストリックな建物にめっぽう弱いです。
ここは残念ながら閉鎖されましたが、内装もきっと素敵だったんだろうなあ。
いちどアメリカの劇場で映画が観たいなあ!
アメリカ買い付け紀行『リバーサイド郡』
行きだして2~3年くらいのあいだ、
販売が始まったばかりの住宅地の入り口に立ち、
手にした看板をすごい速さでくるくると時計回転させ、
派手に宣伝にいそしむ看板持ちの人たちをフリーウェイからよく見たものです。
なんて書いてあるのか読めたためしがありませんでしたが(笑)、
住宅地はフリーウェイ沿いにどんどんと出来ていったので
あちこちでくるくる看板を回す看板持ちの姿を見るのが
この地域での買い付けの恒例で、楽しみでもありました。
彼らは「サインボード・スピナー」とも呼ばれています。
街なかでもたまに見かけますが、この界隈はサインボード・スピナーたちのメッカでした)
ぴたりと見なくなったのは、リーマンショック直後からでした。
住宅地が映るとかならずこの地域で、
そんなときは景気よく看板を回す彼らの姿が頭に浮かびました。
さいきんまた宅地造成の動きが出始めてきました。
(私がどうこう言えた義理でもないのですが。。)、
また看板持ちたちの姿がフリーウェイから見える日がやって来るかもしれません。
広大な農場地帯でぽつんと一軒ウエアハウスをかまえるディーラーが多々あったり、
敷地に置いたトレーラハウスで小ぢんまりと商売をするディーラーもまた多々あったり・・・、
リバーサイド郡の南西部は、アンティークの彩り豊かな町(町と呼ぶには広大ですが。。)でもあります。
こんな感じの家具もいっぱい出てきてたので、
いま見ると無理してでも買っておけば良かったなあ。。。
商品内容もすっかり変わってしまっていたし、
サインボード・スピナーたちがいた頃からずっと訪れていたところだったので、ショックでした。
「思い出した。あなた、前にここに来たことあるでしょ?」と、
今度のオーナーが背後から近づいて来て言いました。
彼女は前のオーナー時代、そこぜんぶを間借りしてやっていたのだそう。
こちらのことを覚えてくれてたんだと思ったら急に嬉しくなってきました。
色んなひとやモノが集まって来た時代のことを思うのが、私好きなの」
行った先に自分につながるものがある、