Diary
CALIFORNIA買い付け紀行 vol.2
ある日。
南カリフォルニアの内陸の町に行きました。
今はもうコミュニティは無いと聞いていますが、
この町にはかつて大きなチャイナタウンがあったらしく、
メインストリートには春節を祝う飾り付けがされていました。
オレンジ産業で富を得た町でもあり、
通りには古くて立派なミッション様式の建物が並びます。
そして青い空に、椰子の木。
カリフォルニアのヒストリックな町並みに
中国の赤い提灯が違和感なくマッチして、
とてもきれいなコントラストを見せてくれていました。
この町ではアンティークモールにも行きますが、
フリーマーケットで知り合ったひとのウエアハウスだったり・・、
おもに個人のディーラーをまわります。
↑買い付けたシャンデリア
「マダムたちのフリーマーケット」に出しているディーラーもこの界隈にはいっぱいいて、
そんな彼女たちのショップやウエアハウスは
フレンチシャビーシックやロマンチックテイストにあふれています。
素敵なビンテージやアンティークを手に入れられて有り難いだけでなくって、
時代が移り変わってもきっと変わらないであろうマダムたちの世界観は
こちらをいつも幸せな気持ちにさせてくれますし、
なんだか勇気づけてもくれるのです。
ひとりのマダムは、この春にウエアハウスを拡張移転すると言っていました。
じゃあ次回からは新しいウエアハウスなんだ!
この町では家具がいちばん本格的に買い付けられるディーラーなので
とても楽しみです。
帰り道。午後6時過ぎ。
あたり一帯が急にかすみはじめ、空は砂が舞ったように赤茶けてきました。
それなのに山腹にだけ陽があたって、
何とも変わった夕暮れどきでした。
この町で農場をやるためにさいきん日本から移住したひとがいるそうです。
オレンジで栄えましたし、田舎のイメージしかなかったのですが、
オレンジ産業とひと口に言っても、
それはゴールドラッシュほどの活気に沸いたものだったのだと
今回ディーラーから聞いてはじめて知りました。
この町に集まるアンティークを見てロマンチックな気分になっていましたが、
かつての時代に思いを馳せ、
またロマンを覚えてしまいました。
CALIFORNIA買い付け紀行 vol.1
アリゾナから帰った翌日からは、いつもの南カリフォルニアでの買い付け。
シャビーシックなものや、フレンチスタイルのお洒落なものは
アリゾナでも多かったのですが、
クラシカルなのだけど、それだけにとどまらず、
ハラハラもさせられるような・・・・、
そういった独特な雰囲気のものは
ハリウッドのおひざ元とあってか、カリフォルニアのほうがやはり多いかなと感じました。
(アリゾナとカリフォルニアとで、
Kioにとってはバランスのいい買い付けになったと思います)
オーナーのマダムも個性的なディーラーで買い付けたキャビネット。
ハリウッド映画音楽の作曲家の家からの出物とのこと。
マダムは、私が何かひとつ決めるたびに
「ああっ、もうっ」と声をあげ、手を振り上げてはらう仕草をします。
大喜びしてくれてるのですが、
すごいしかめっ面までするので、可笑しいのです(笑)
ここに来る前に買い付けたフィレンツェのテーブル、
車内では、安定のため逆さまにして毛布のうえに置いてあったのに、
積み込みのときにこれが目にとまったみたいで、
ほとんど地味な裏側部分しか見えていない状態にもかかわらず、
「ちょっと、もうっ。なんて素敵なテーブルなのよ!」って、、、、、
けれど私にはマダムがいい加減なことを言ってるようには思えず、
テーブルがどんな雰囲気なのか、きっと分かったのに違いあるまい、と(笑)
「フロレンタインのテーブルなの」と言うと、しかめっ面で大きく頷いて、
かかってきた電話に出るためにウエアハウスに戻って行きました。
ここは前回はじめて来たところで、まだ二回目。
「日本で再販をする」というと、
ディーラーは、税を抜いたりなどしてプライスダウンしてくれることがありますが、
ここのマダムは卸売り価格にしてくれるので、
そのままの値段なら無理なものでも買い付けられ、
お陰で今回もなかなかのモノ達を手に入れることが出来ました。
またしかめっ面されそうだけど(笑)(もちろんちゃんと喜んでくれながら)、
マダム、ありがとう!
ところ変わって、LAから一時間ほど離れた観光地。
町に一軒だけあるアンティークモールに
こんなのがありました。
19世紀イタリアの陶製ストーブです。
なんて素敵!!
フランスのお城からの出物とのことでしたが、
カリフォルニアにやってきたのは映画で使うためとかかしら・・・・・?
手の出ない値段でしたが、
もし店にあればお客さま感激してくれそうだし、
欲しい方にはものすごく喜ばれそう。
こんなのも扱えるようになりたいです。。。
ルネサンススタイルのドレッサー。
これもフィレンツェのものです。
「スペシャルなドレッサーを見つける」と心に決めて
アリゾナからずっと探していて
ついに・・・!と思ったのですが、
こちらも値段が合わなくて・・・。
同じくフィレンツェのこんなデスクが買えたので
ミラーと合わせて、ドレッサーに仕立ててみることにしよう!
カリフォルニアでも素敵なモノ達との出会いがあったことに
感謝です。
ARIZONA買い付け紀行
アリゾナでは25軒のディーラーをまわりました。
(リストに挙げたぜんぶは無理でしたが、
偶然見つけたところや、ディーラーに紹介して貰ったところなど、
臨機応変でまわりました)
カーゴバンの荷台もいっぱいにすることが出来ました。
↑目玉商品のひとつ。
数をこなさないと厳しい・・といった部分では
カリフォルニアでの買い付けと同じだと実感しましたが、
小物が充実していて、
家具屋だというのを忘れるほどテンションがあがりました。
(小物だけの買い付けになったディーラーも多くて、
「日本へは航空便で送るのか?」とみんな訊くので
「20フィートのコンテナをチャーターして送る」と答えると、
えっ!て顔や、きょとんとした顔をされました・笑
もちろんあとから家具屋であることを伝えましたが)
家具は50年代頃のレトロなものがけっこう目につき、
12年半前の、
行き始めた頃の南カリフォルニアにタイムトリップしたみたいな錯覚になったことも。
↑そんななか、こんな子にKioに来て貰うことに。
景色はというと、
椰子の木が多いので、普通に町なかを走っているとカリフォルニアとそう大差ないのだけど、
ちょっと外れると、たちまちでっかいサボテンが姿を現し、
アリゾナにいるんだーってかんじになりました。
住宅地に入ると庭にサボテンがある家がけっこう多くて、
これにはちょっとびっくり。
↑こんな砂漠に似合うモダンデザインの家も多かった。
それもあってか、モダンに特化しているディーラーもありました。
重点的にまわったのは、下調べしておいたフレンチ系のところ。
サボテンにモダン建築・・・
町を移動していると、フレンチ系ディーラーがいくつもあることが不思議に思えてくる。
たぶん・・だけど、ここ数年の傾向なんじゃないかな。
出会ったディーラーも、数年前に開業したと言うひとも多かったし。
来る時期、今で良かったと思った。
そして買い付け初日の夜、
ホテルをうっかり通り過ぎてしまったときに、
フレンチ系のアンティークショップを見つけ・・・・
20時過ぎでしたが、明かりが点いていたのでまだやっているのかと思い、車を止める。
残念ながら鍵がかかっていましたが、店の奥の方で忙しそうに作業をするスタッフの姿が。
明日は、ここにいちばんに来てみようと思いました。
ドアに書いてあった開店時間の前に着いたのに、中にはすでに大勢のお客さんがいて、
レジではもう支払いをしているひとの列も出来ている。
いったい何、この店は・・・・!?
まるでフリーマーケット会場に来たみたい。
そうか・・!、
カリフォルニアにもあるけど、イベントのときだけオープンするショップなんだ。
聞けば「今日から三日間」のイベントとのこと。
なんてタイミングが良かったこと・・・!
しかし、活気がある。
お客さんが多いからだけじゃない・・・
三日間に懸ける想いが、商品のボリュームや隅々まで神経の行き届いた陳列となって表れ、
それが何かを発しているというか・・・・
とても楽しかったし、刺激にもなりました。
あと大きなお世話なのだけど、
アリゾナでもアンティークが愛されていることが嬉しくなりました(笑)
こんな偶然見つけたところで
思いがけず素敵な家具と出会えたら最高だったのですが、
残念ながら「これ!」と思えるものがなく、
その代わり小物が(ここでも・苦笑)集まりました。
アンティークモールもけっこう行きました。
↑なかなかお洒落な外観のモールも。
どこも大きい。
とあるモールの、フレンチ系のブース。
アンティークのパーテーション、
珍しいし、とっても素敵で、こんなのお客さまにも見せたいなあって思ったのですが、
状態が悪く、見送りに。
ほんとに惜しい、、、、、
エリアを狭めたので、二日間フルに動けました。
しかし、荷台にはまだ余裕が。
翌日の土曜は運送会社さんが17時までなので
ロサンゼルスへ帰るだけの日程だったのですが、
一軒くらいだったら・・・と、
朝いちにアンティークモールに行きました。
最後の最後に、久しぶりにアンティークミシンを買い付けることが出来、
「ワオ!」と、荷台を見てびっくりしたモールスタッフに
積み込みを手伝ってくれたお礼を言ってバンに乗り込み、
「これからみんなでLAに行こうね!」とビンテージたちに声を掛け、
アリゾナをあとにしました。
出来ればもっとまわりたかったですし、
「こう動けば良かった」とか、色々反省点もありますし、
ディーラー以外、何も調べなかったので、今になって町のことがもっと知りたくなってきましたし、
ほんとはアリゾナだったらモニュメントバレーに行きたいし・・・・、
なんて(笑)。
いや、でも、
今回行ってほんとうに良かったです。
アメリカ買い付け紀行『アリゾナへ』
2月7日から17日まで、アメリカ買い付けでした。
今回は前半、初めてのアリゾナへ。
ロサンゼルスから車で向かったのですが、
飛行機が遅れたのと、
LA近郊のフリーウェイの渋滞で、道中に7時間かかり、
アリゾナのホテルに着いたのは23時近い時間でした。
そんなことで、行きはパームスプリングスから先・・・
肝心の初めて走る道は、ずっと真っ暗、、、
砂漠の中の一本道。
5年前に旅したテキサスの草原の、
自分以外に一台も走っていない真っ暗闇の中のドライブがよみがえってきましたが、
さすがアメリカを横断しているルート10、
もちろんさみしい交通量でしたが、他の車のテールランプやヘッドライトが見えないときはなく、
心強かったです。
「フェニックス(アリゾナの州都)まで100マイル」、
そんな標識が見えてくると、
あいかわらず砂漠の中だというのに、町がいっしゅん現れたり
(町の明かりがかなた先に見えてきたとき、暗黒の空に星のかたまりがあるみたいで、すごくきれいでした)、
白く浮かぶガソリンスタンドがときおり出てきたり。
私のカーゴバンの、残りのガソリンでの走行距離、
96マイルとなっている。
なんとかフェニックスまではもちそうだけど、
こんな夜の砂漠で、もしガス欠にでもなったら・・・・・!
想像しただけでぞーっとする・・・・・
大事をみて、次にスタンドが出てきたら給油することに。
それから40マイルくらい走り、
ちょっと心配になってきたところへスタンドの明かりが。
LAでは30度近かったのに、
夜の砂漠は底冷えがする。
ガソリンを入れて、売店で飲み物と夜食を買って
(従業員はどこから通っているんだろう?と疑問がわいてきた)、
再びフリーウェイへ。
覚悟してたからか、不思議とそんなに長距離を走っている感じはなかったのですが、
でもとにかく早くホテルに着きたかった(笑)
そしてまた町の明かりが現れたと思ったら
明かりはそのまま途切れることはなくなり、
いつの間にかフェニックスに入っていました。
セントラル・フェニックスは、思ってた以上に巨大な都会でした。
光りが洪水のよう。
この町で生き残ってきたアンティークがいっぱいあるんだろうな。
この町に日々集められてくるアンティークもいっぱいあるんだろうな。
翌日からの買い付けが俄然楽しみになった。
ホテルはフェニックスの隣の、メサという町。
砂漠では寒かったけど、町なかは日本の初夏の夜のような気持ちのいい気候。
ホテルは出来れば変えたいくらいだったけど(自分で取ったのだから仕方ない、、、、)、
場所はオールドタウンの一角。
けっしてお洒落でも華やかでもないのだけれども、
町全体が同じトーンのほの暗い明かりだったからなのかな、
ローカルな夜の感じが妙に居心地良くて、
なんだか夢見心地な気持ちにさせてくれるところでした。
じっさい翌日の夜のことですが、
レストランからの帰り、ホテルを通り越してしまい、先の信号でUターンしたのですが、
そのとき白熱灯の明かりで満たされたアンティークショップが交差点の角にあり、
「なんか夢に出てくる夜の町みたい・・・・」なんて思ったのでした。
買い付け紀行、次回はそんなアンティークショップのことも含め、
アリゾナでの買い付けのことを書きたいと思います。
今日は旅紀行みたくなりましたが、
お付き合いくださり、どうもありがとうございました!
買い付け前日の日記
明日から買い付けです。
今回はアリゾナ~カリフォルニアとまわります。
アリゾナへは日本からの直行便がなく、
乗り継いで行くより
LAから車で行ったほうが早いくらいでしたので、
飛行機はけっきょくいつも通り。
ロサンゼルス入りして、
いつものように運送会社さんで毛布をお借りして(寝るためではなく、家具の当て用ですよ!)、
フリーウェイ10号線をひたすら東へ走って
アリゾナへ向かいます。
片道5時間。
ちょっぴりハードですが(笑)、
とにかく初めてのアリゾナです、
ドライブも楽しみたいと思います!
ディーラーも新規のところばかり。
(ひょっとしたらフリーマーケットに出てるひとがアンティークモールとかにいるかもしれないけれど)
なか二日間で、30軒まわる予定です。
どうなるか分かりませんが
(車の積み込みが心配になるくらい集まるといいのですが・笑)、
ここ数年ずっと気になっていた場所なので
とてもワクワクします。
南カリフォルニアでの買い付けも、もちろん楽しみ。
頭のなかのイメージでは、
「フレンチ、イタリア、ハリウッドリージェンシー、シャビーシック、ビクトリアン」
(「個性的な」という形容詞がすべてにつく・笑)、
いちばんKioらしくて、いちばんKioが得意で、
そしてお客さまからもいちばん人気のある、
そんな「ザ・Kio」(笑)なビンテージ&アンティークを今回はより集めること。
戻ってから、いいご報告が出来るといいです。
それでは、行ってきます!
奈良県宇陀市へ ソファのお届けに
このあいだの定休日は、奈良県宇陀市へソファのお届けに。
去年の5月にもいちどお邪魔したことのある、Yさん邸です。
〈そのときの記事〉
以前お求めいただいたビンテージのシェーズロングソファ、
「座り心地もすごくいいし、みんなが気に入ってるんですよ」と、大好評で、
奪い合いになることもしばしばだったのだそう。
そこで「もう一台欲しいね」となり、
またKioに見に来てくださいました。
そしてこちらのソファをお求めいただきました。
1940年代頃のビンテージです。
シェーズロングに匹敵するくらいどっしりとしたもの・・・・・
そんなYご夫妻の希望に叶う一台がちょうど店にあって良かったです!
そしてお届けの日。
ソファが入ると、ご夫妻だけでなく、息子さんも飛び跳ねて喜んでくれました。
それは(飛び跳ねたのは)、息子さんだけじゃなく、
二匹の大きなワンちゃんたちも!
(シェーズロングの争奪戦には、ワンちゃんもいたみたいです・笑)
そんな賑やかな場で、
奥さまが朝から焼いてくれたお手製のスコーンをいただきました。
さくっさくの食感で、とっても美味しかったです。
(入ったばかりのソファには、流れで私たちが座ることになり恐縮でした。。。)
シェーズロングの脇にセットされたチェストは、アメリカ家具のトップブランド「HENREDON」社製。
この子も、Kioからです。
去年の秋にお求めいただき、こちらはお持ち帰りに。
ひとつひとつに存在感のあるものを選ぶのが、Yご夫妻流・・・かな?
床も無垢板を張られていますし、
Yご夫妻の美学を感じます。
そしてもうひとつ。
テーブルランプもお持ちしました。
こちらも1940年代頃のもの。
洗面室にセット。
くすんだ薄ピンクのシェードからの明かり、
店で見ていたとき以上にノスタルジックで、
何だか40年代の世界にトリップしたような感じになりました。。
洗面カウンターも無垢なんですよ!
表面のでこぼこした模様、てっきり職人さんのノミ細工なのかと思いきや、
ご主人が塗装を剥がした際に付いたものなのだそう。
いい味が出ています~。
Yさんのところでは、ただいま敷地内に小屋を建設中で、
間もなく完成予定。
春くらいにそこを使って、奥さまが焼き菓子のお店を始められるのです。
外観が出来ていましたが、三角屋根の素敵な小屋でした。
またお店の様子もお伝え出来ると思います。
ドライブも兼ねれて、楽しいお届けでした。
Y家の皆さま、どうもありがとうございました!
帰りに寄った宇陀の道の駅から山をのぞむ。
中腹を近鉄電車が走っています。
名古屋にいた頃、よくアーバンライナーに乗って大阪に行ったものでしたが、
この近鉄大阪線、Kioのすぐそばも通ってるんですよね。
宇陀までは、Kioの前の国道165号線をまっすぐ行くだけで、
それで近鉄に沿って走るのですが、
いつも電車の窓から見ていた景色なので、
何だか不思議な感じがするのです。。。
伊勢へ ハンドメイドショップ「チクチクナール」さんのお店とお家~外宮界隈
先週の定休日、お届けで伊勢に行きました。
まず向かったのは「チクチクナール洋品店」さん。
ハンドメイド作家さんでもあるオーナーさんが
ご実家の電気屋さんのいっかくを改装されたお店で、
ご自身の作品や、マルシェや展示会で出会った作家さんの作品、
そしてビンテージやセレクトの雑貨、洋服などが並んでいます。
フランスの壁紙を張った壁には
女性家具作家さんが作ってくれたというマントルピース形の素敵な棚が備え付けられ、
天井からはレインボーカラーのシャンデリアが吊り下がっています。
小さな空間ということも功を成していて、
「なんだかお洒落な部屋みたいで、いいですね~」と言うと、
「あっ、そうなんです、 “ひねくれた子供の部屋”がテーマなんですよ」と、
嬉しそうに笑いながらオーナーさん。
ひねくれた子供・・・・『地下鉄のザジ』みたいな・・・?、
そんな意固地なのだけれども愛すべきキャラクター像が浮かんできました。
商品もくせのある物が沢山あって、すごく楽しい!
「くせのある物だらけのウチで見ていると、強烈かもしれないけど、
黒い服にひとつ合わせたりなんかすると、面白いと思うんですよね」と、オーナーさん。
Kioも個性的な物が多いけれども、
それをあえてモダン空間にひとつふたつ仲間入りさせてみるのもまた面白い、
そんな日頃からの考えに通じるものがあったので、
「分かります~」って、共感でしたし、嬉しくもなりました。
商品陳列に使われているのは、ビンテージのアイロン台。
こちら、お店オープンのときにKioでお求めいただいたものです。
「感じもいいし、折り畳めて持ち運びもしやすいから、すごい気に入ってます」とのこと。
マルシェに出るときにも大活躍なのだそう。
あ、ところでそれで、今日のお届け物は何なのか?なのですが、、
今回はお店用にではなくて、ご自宅用にお求めいただいたテーブルのお届けです。
お店は伊勢の市街地にあるのですが、
ご自宅は小高い山に面したところにある古民家でした。
居間にKioから黒いテーブルが仲間入り。
古民家にフレンチスタイルの家具。
素敵なチョイスだと思います!
上手く写りませんでしたが、縁側からは伊勢の夜景が遠くにのぞめて
ロケーションも素敵でした。
お家は色々と手をくわえていかれたいみたいで、
きっとお店同様、世界観のある楽しい空間になっていくんだろうなあ。
チクチクナールのオーナーさんファミリー、
本当にありがとうございました。
『チクチクNÅL洋品店』
伊勢市黒瀬町1597-3
おまけ。
チクチクナールさんからの帰り、
お届けまで時間があったので伊勢神宮の外宮周辺を散策しました。
外宮参道
サンフランシスコ発のクラフトチョコレート店『ダンデライオン』にも。
店内は、最近のアメリカ西海岸のファクトリー風に。
マダガスカル産カカオの酸味があると、
エクアドル産のカカオ85%のブロックチョコレートを買いました。
そして、店が入っている建物の佇まい!
大正時代の建築で、
当時は郵便局の電話分室として使われていたものなのですって。
屋根のてっぺんが神社風?
『豚捨』で、早めの夕食。
ハンバーグ、すごい旨みがありました。
ソースは最後のほうちょっと辛かったけど、ワインの風味がたってお肉に合ってました。
「一時間くらいだったら、ここ、ときどき来たいね」と、夫と。
おまけなのに長くなりましたが、、
ちなみに外宮から(地図見ると内宮もかな?)チクチクナールさんへは車で10分くらいですよ!
チクチクナールさんで買った、テキスタイルデザイナーさんが手掛けた靴下。
すごいお気に入り。
黒に合わせて履いてます!
トワルドジュイの布を使って、アンティーク家具のリメイク
HPにアップをしたキュリオキャビネット。
こんなアンティークモールで買い付けました。
オーク素材だからでしょうか、
どこかフォークロアな雰囲気もあって、
そこにも惹かれました。
アンティークのオーク家具で、こういったフレンチなスタイルのものって
わりとリペイントして売り出されているものが多いので、
新鮮でもありました。
出会ったときはこんな様子。
底敷きの板は無くなり、中板の張地も擦り減ってしまっている状態でした。
どうやって出そうか・・・・・
いっそのことガラス棚にして、背板も鏡面仕上げにしてしまおうかとの案も出たのですが、
このオークの質感には合わない感じがしましたし、
この家具を見たときに、
アメリカのディーラーのマダムが得意なディスプレイで、
洋書のシーンによく出てきたりもしますが、
ドライにしたアナベルや、花びらが幾重にも重なりふわっとした感じのピンクのバラ・・・・
そんなロマンチックで野趣にも富んだ花を飾るとすごく似合いそう!と思ったんですね。
ドライだったら花はキャビネットに飾ってもきっと素敵・・・・!、
それで「だったら、じゃあクロスだ!」ってなったときに、
ストックしていたトワルドジュイを思い出し、
冒頭の画像のように完成したというわけです。
たとえば、塗装がざっくりと剥がれたものも、
それが面白い表情になっていれば、その状態を“見立て”として買い付けてきているので、
メンテナンスのメインは、本体の調整や直しなのですが、
こういった“リメイク”の余地があるものを手掛けて販売するのも楽しいです。
そこを気に入ってお求めいただくと、
なんだかビンテージの服のリメイクをしているデザイナーさんの気持ちと通じるような、
そんな喜びがあります(笑)
(ひとつの商品ラインになるくらい、ほんとはもっとリメイクものもやりたいのですが、
さすがになかなかそこまで手がまわりません。。)
今回のリメイクのキャビネット、
ほんとう、花でデコレーションしてみたら素敵だろうなあ!
『ミュージアム・ビジター』
今日はHPに花柄のモダンチェアをアップしました。
そしてコーディネートブログのほうにも
このチェアを使った記事を・・・・
なんだかすごいチェア推しみたいですが(笑)、
こちらでは壁に掛けた絵のことを少し・・
『Museum Visitor』というタイトルのついたこの作品、
一年くらい前の買い付けで出会ったもの。
ローレンス・ビール・スミスという画家の1946年のリトグラフ作品です。
出会った瞬間、好きになりました。
それにすごく「自分らしい」感じがしたんですね。
買い付けではめったに自分の買い物はしませんが、
これはぜったい欲しかった。
(高くもありませんでしたし。。。)
女の子、何歳くらいなんだろう。
まだ子供ですよね。
「身体に力や熱が入ってて、頑固そうな子だなあ」
とは、この絵を見たときの父の感想。
自分らしい感じがしたのは、ひょっとしたらそこ?!(笑)
なんて・・・・・
絵全体の感じがすごく好きで、
自分が使っているソファが自分らしいと思うように、
この絵も自分らしく思えるのです。
あとカーキの背景にグリーン系統の被写体という、色使いも好き。
カーキって私にとっては不思議で、
目に入ると「すごい好きだ!」と思う色なのに、
いざ「好きな色は?」と訊かれると、出てこない色。
そして、にも関わらずというか、だからというか、
いつの間にかいくつも持っている色です。
絵はずっと二階の住まいに飾っていましたが、
私物で恐縮ですが店に展示してみました。
ちょっと照明の具合で暗っぽく写ってしまいましたが、
実際には先の画像のような色調です。
しばらく掛けておきますので、
また観てやってください!
旅する部屋
年明け、
二階の住まいに新たに一台、
テーブルランプを仲間入りさせました。
<画像はイメージです 名古屋のマンション時代のもの>
間接照明の良さ、
すっかり分かっているつもりでしたが、
新らしくもたらされた明かりの感じはとても新鮮で、
心を落ち着かせてくれるいっぽうで、
高ぶらせてもくれて・・・・・
なんだかどこか別なところに来たみたいな、
楽しくて幸せな気持ちになりました。
思えば、インテリアが、部屋が好きな最大の理由はそれかもしれません。
そこにいながらも、どこかに連れていってくれるような感覚にさせてくれる存在であり場所。
それが私にとってのインテリア、部屋です。
そして思えばKioに集まってきてくれるお客さまとも
これまでそんな気持ちや感覚を分かち合ってきたような気がします。
機能と合わせてそんな“何か”も持ち合わせたモノを手掛けて、
今年もまたお客さまと喜びや楽しさを分かち合っていける年に出来たらいいなと思います。
遅れましたが、
新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします!
皆さまにとって幸せな一年でありますように。
*長くお休みをいただいておりますが、
Kioはあさって8日から2018年の営業スタートです。
休みは半分は店のことですが、ゆっくりもさせて貰っています。
画像は近くの榊原温泉郷。
4、5日と宿をとって両親を招待し、私たちは夕食だけ合流。
温泉にもつかってきました。
まず私ひとりで両親を宿まで送ったあと、周辺を散策。
小雪も舞って気温はひじょうに低かったのですが、
澄み切った空気の中を歩くの、とても気持ちが良かったです。
正直、私は街歩きが好きで、
名古屋を離れてからは散歩の量が減っていたのですが(笑)、
今年からこっちでももっと歩くようにしたいと思います!