Diary
マダムとフロレンタインのデスク
この間の水曜日は、名古屋へお届けに。
お持ちしたのは、フィレンツェのデスク。
そしてお邪魔したのは、
何度かダイアリーにご登場いただいたことのあるマダムのお家です。
フロレンタイン(フィレンツェの家具や工芸品)を、いくつかお使いのマダム。
デスクにもずっと想いを馳せられていて、
Kioが名古屋にあったころから頭のなかのイメージをうかがっていました。
そして二月の買い付けで見つかったこの子、
さいしょのイメージよりも小ぶりでしたが、
かえってこのサイズ感を気に入っていただき、
マダムとのご縁となったのでした。
Kioのお客さまにもファンの多いマダムのお家。
なかでも人気の「ファッション画のあるお部屋」。
マダムは今回ソファを動かして、
ファッション画のしたにデスクを配置される構想でした。
このダイアリーでなんども書いている気がしますが、
モノを単体で見たり味わったりするのも
もちろんとっても好きなのですが、
それ以上にもっと好きなのが、
「モノとモノを組み合わせることによって生まれた素敵な風景」・・・
・・・つまり、素敵な部屋が大好きなんです。
なので、この空間にフィレンツェのデスクを入れたところに立ち会えること、
朝からドキドキでした。。
・・・でもその前に・・・・・
アトリエに入れるとどんなふうだろう!と、
まずは楽しい試みを。
あらかじめ、スペースを空けて待機してくれていたマダム。
なんだかギャラリーの設営みたいで、エキサイティングでした!
そして、本番。
「あらかじめ測ってみたら、色々とぴったりだったの」とのことで、
ひとまずはソファとデスクと入れ替えただけにもかかわらず、
いきなりこんなに素敵になってしまいました。。。
大喜びされるマダムの傍らで、ぼーっと言葉をなくしてしまった私でした(笑)
ソファはアトリエに移動する予定でしたが、
思いがけずお部屋のコーナーにしっくりとおさまり、ここが定位置に。
ここは和室をリフォームしたお部屋なのですが、
障子を残されたことが絶妙の雰囲気や空気感になっているようにいつも思います。
↑写真を撮るマダムを撮る。。。
冒頭の写真は、この続きです。。
模様替え前の様子。
ふすまに張った鏡が、楽しい効果を発揮していました。
Kioを立ち上げてすぐのころですが、
店に遊びにきてくれた学生時代の友達が、
「私もマダムビンテージやりたかったんだ!なんか嬉しい!」と言ってくれたことがありました。
マダムビンテージ。
聞き慣れない言葉でした。
たぶん彼女が作った言葉なんじゃないかなって思うのですが、
だけどその言葉は何かとびきりなものをひと言で表しているように聞こえ、
以後、ずっと頭に残ることに。
マダムのお部屋を見ていると、
私のなかで素敵な意味として定着した
「マダムビンテージ」という言葉が浮かんでくるのです。
おまけ。
お部屋づくりのあと、マダムがご近所の美味しいイタリアンに連れて行ってくれました。
マダム、今回もどうもありがとうございました!
最後にマダムのインスタグラムをリンクします!
https://www.instagram.com/eimieko/
菰野町 Nちゃんのお家
御在所岳のふもと、
三重県菰野町。
最終的に縁があったのは白山町でしたが、
移転を決めた最初の一年間くらいは
ずっとこの町で土地や物件を探していました。
白山の里山風景とはまた違って、
標高の高い御在所が背後にそびえるからか、
きりりとした表情や空気感のある素敵な町です。
そんな菰野に、姉の幼なじみNちゃんが暮らしています。
今日はNちゃんのお家へのお届け日記です。
Nちゃんといえば、
以前にKioに来てくれたときのことを
このブログでご紹介させて貰ったことがあります。
家にお邪魔するのははじめて。
レンガの壁の平屋と聞いていたので楽しみでしたが、
やはり素敵なお家でした。
ご主人のお仕事の関係で、アメリカ暮らしの長かったNちゃんファミリー。
このお家は、アメリカで住んでいた家を再現して建てて貰ったのだそう。
その想いや熱意に打たれました。
しかし、レンガは都市にも田園風景にも良く似合いますね。
お邪魔したときはまだ寒い時期だったのですが
(Nちゃん、公開が遅くなってごめんなさい。。。)、
いま花壇では色んなお花が咲いているみたいです。
さて、
Nちゃんは「ゆったりもたれかかれる自分用のソファ」を探しにKioに来てくれたのですが、
この子にひと目ぼれ。
「玄関にぴったりかもしれない」とのことで、
ウェルカムチェアとしてお求めいただきました。
いざお届けしてみると、雰囲気も、それにサイズもほんとにぴったり・・・!
「ここでお茶を飲んだり、お客さんと談話も出来る」と、
玄関ホールの活用の幅も広がって、Nちゃんは大喜びでした。
私も名古屋時代のマンションのとき、
キッチンに脚立かわりにスツールを置いたことがあったのですが、
そこでパスタを茹でる短い時間や、ふとしたときに腰をおろして、
キッチンの窓から通りをぼんやり眺めたり、エッセイを読んだりと、
変わらぬいつもの我が家で
ささやかな・・でも至福の楽しみが出来たのが嬉しかったことを思い出しました。
そして、こちらをパーソナルチェアに。
座り心地をまず気に入ってのお求めでしたが、
古き佳きアメリカの感じがする花柄模様に「ああ・・・・」と、
懐かしそうにしながら喜んでくれました。
Nちゃん、ゆっくり寛いでくださいね!
お家にはアーミッシュから買ったという手作り家具や、
大きなダイニングセットなど、
帰国するときにアメリカから輸送したという家具も色々とありました。
アメリカで買い付けをする私には、とくにアーミッシュの家具は興味深かったです。
(写真を取らせて貰えば良かった。。)
Kioからの子たちも、
思いがけずアメリカの空気感のなかに身を置けることになって嬉しかったんじゃないかな。
そしてNちゃん、
「アンティークは出会いなんだね。
まず出会いがあって、出会って好きになったのをどう家に当てはめていくか。
そこが・・・、その順序が面白い」と、
正確にはもっと違う言い方でしたが、そんなふうなことを言い、
私にも面白く新鮮に響きました。
Nちゃん、どうもありがとうございました!
また白山町でもお待ちしていますし、
それに菰野にもまた遊びに行かせてくださいね~。
*ちなみに冒頭の画像は、私が菰野でいちばん好きな場所・・というか風景です。
あの杉並みのところにアンティークショップを携えたコテージがあればなあと妄想しておりました。。。
当然ながら調整区域でしたので、妄想は妄想のままで終わってしまいましたが(笑)
古い古いキング&クイーンの椅子
三月のコンテナに載ってやってきた椅子。
ディーラーによると、
100年ほど前のイタリア製とのこと。
(100年でも充分すぎる古さですが、それどころではないように私の目には映ります)
「エインシェント」と言えばいいのか・・・・・
うまく当てはまる言葉が見つかりませんが、
とにかくこの長い年月を経たことで生まれた質感や気配に惹かれて買い付けてきました。
Kioで扱っているその他の商品に比べると年季が入りすぎていて、
何ていうか“足並み”が揃いそうもない気がした。
それでどうしようか悩んだのですが、
「たとえ販売しなくても、Kioに来て欲しい。
これが店のどこかにあるだけでも、HPの背景にぼやけて写っているだけでも、
古い扉が素敵な雰囲気を醸し出してくれるように、
この椅子たちもきっとそんな存在になってくれるはず・・・!」、
そんなふうに自分を納得させました。
そして、その場でも誰かと気持ちを分かち合いたくなったのですが、
誰かと言ってもディーラーのマダムしかいないので
マダムに「ただあるだけでいいですね」と、椅子への思いを伝えると、
マダムも「わかる」という言葉のかわりに深々と頷いて・・・・・
もう椅子たちを置いて日本に帰ることなんて出来なくなったのです(笑)
それぞれ背丈と装飾が異なります。
マダムはこちらを、「男性」と言いました。
そして、こちらが「女性」だと。
「キング&クイーン?」 そう訊くと、
「ええ、それでもいいわね」とのこと。
さて、それで、彼らが入ってきてからのお客さまの反応も気になるところだったのですが、
思いのほか(というのも、好みが分かれるだろうなと思っていたからです)、
皆さま目を留め、「これ、すごくいいですねえ」「うわ、すごい・・・・」と、見入っていかれます。
それだけでとっても嬉しくて、買い付けてきてほんとに良かったと思います。
漆喰の壁に静かに配してあげるといいと思うのですが、
なかなかKioではそんなスペースが無いのが残念なところ。。
(写真は、外扉の前で撮りました)
それにしても、古い扉だったり、こんな椅子だったり、
風化したものに魅力を感じるのはどうしてなんだろう。
この椅子などは、革の破れたところから中の詰め物の木毛が垣間見れるところもあって、
本造りの家屋の板塀から、藁をまぜた土壁が顔を覗かせているような風情があります。
きれいな夕陽や絵画などを見ると心を“打たれ”ますが、
古びたものはそれとはまた違って、心に“ひっかかる”何かがあるように思う。
でもそれぞれ、本質的なところでは繋がるものがあるんだろうな。
椅子は「欲しい方、きっといると思いますよ」とお客さまも言ってくださいますし、
値段をつけて展示をしています。
HPにも載せたいのですが、革の破れ箇所とか具体的に挙げるのは困難ですし、
この椅子はこれで良いはずなのに、
正確に明記したことで、すごい欠陥品みたいなことになってしまいそうで、
それでは椅子に申し訳ないので(笑)、
掲載は見送ろうと思っています。
もしご興味ある方いらっしゃいましたら、お気軽にお問合せくださいね!
近いうちにも、商品ページの背景に登場して貰おうと思っています!
Kioのガーデンとファミリーツリー
Kioの敷地に、あけびの花が赤く咲いてきました。
「ここに座って、あけびで籠を編みたい」
越して来た年の秋、
訪ねてきてくれた叔母が
キョウチクトウに絡まるあけびのツルを見つけて言ったことば。
わが叔母ながらではありますが、
聞いた瞬間、なんかいいなあって思いました。
むかしからハンドメイドが好きで、
お菓子、部屋の敷物やソファカバー、そして籠・・・・
生活に関するものなら何でも自分の手で作る叔母らしいことばです。
母の父(つまり私の祖父ですが、姉が生まれた年に他界したので私は会ったことがありません)も
手作りが得意だったようで、
ときにそれは家具作りにまでおよぶこともあったのだとか。
そんな祖父に“スジ”を見込まれて、
叔母は祖父の素材集めのお供として、
小さい頃から休日になるとよく山に連れて行かれていたのだと、
後日、母が聞かせてくれました。
「へえ~。 お母さんは行かなかったの?」
「お母さんは、牡蠣とか食べる物をとりに行くときによく連れていかれたわ」
(食べ物のときか・・・・ なるほど・・・・) 笑
そんな叔母が敷地の隅っこに群生していたのを見つけて、
母と一緒に店の手前側に何株か移植してくれたオキザリス、
しっかり定着して、今年もまたかわいい花を咲かせてくれています。
オキザリスみたいにもとからあった花や、
こぼれ種で増えひろがった花、
以前の所有者さんが植えた木々、
私たちで植えたハーブやつるバラ、
鉢植えたち・・・・、
そして従姉がわけてくれたイワダレ草や、
それに「どんどん生えてくるんだったら、“かわいい”のだけ残したら、うまくいかないだろうか?!」と思いつき、
かわいくないのだけを抜いて(ごめん。。)自然の成り行きに任せていた雑草が
いよいよ良い感じでグランドカバーになってきてくれて
(お陰で、すごく大変だった草取りも年々ラクに!)、
そんなこんなで、色んな植物が花を咲かせたり芽吹いたりして、
今のKioの敷地、
なかなか楽しい景色となり嬉しいです。
↑オオデマリがいちばんの見ごろを迎えました!
これであとは東側の敷地にもっと賑やかしく花を植えて、
コテージガーデンを完成させたい。
(風に負けない花も分かってきましたし。笑)
「花だけやなくて、実のなる木も植えるとええよ!」と、ご近所の気のいいおじさん。
そう、それもやりたくなってきて!
オオデマリがある空間を果樹園&畑みたいにしたいなあ。お母さんが喜びそう。。
叔母は久しぶりにまたKioに来たいと言ってくれているみたいですが、
叔父が車の運転がだんだんままならなくなってきたため、
すんなりとは来ることが出来ないのだそう。
また迎えに行ってあげよう。
そしてカメの歩みだけど、最初の頃よりかは良くなった敷地を見て貰いたいし、
籠の編み方も教えて貰いたい。
それと、私も会ってみたかったなあって、
今になってすごく思う祖父の話ももっと聞いてみたいです。
続・津市 Mさんのお家
昨年の9月にご紹介した津市のMさんのお家。
母娘さん揃ってのお洒落なお部屋、
皆さまからも大好評でした。
そんなMさん邸、
今日はリビング&ダイニングのご紹介です。
Kioが津に移転をしたのと、
Mさん宅が「これから部屋の模様替えを・・・」と思われていた時期がちょうど重なったこともあって、
シャンデリア、ソファ、キャビネット、テーブル・・・・・
見回すと、空間にいっぱいのビンテージ&アンティークをお求めいただきました。
19世紀のキャビネットも、Mさん母娘の手にかかるとこんなに自由に、お洒落に。
「この町の人たちは、古いモノを取り入れて、新しいモノを生み出すのが得意」
Eテレでやっている『レイチェルのキッチンノート』で、
主人公のロンドンの料理人レイチェル・クーがメルボルンの町を巡りながら
古い建物を使ってお洒落な店を開いている町の人たちについて語った言葉です。
これを聞いたとき、
あ・・・、なんだかこれ、部屋づくりに置き換えると、
自分の好きな部屋って、こういうことかも・・・って思ったのですが、
Mさんのリビングにもすごく当てはまるように思います。
リビングの反対側、
ダイニングの壁面です。
〈オープンシェルフ、フィレンツェのトレイとラックなど、お求めいただきました。
あと、フレンチプードルのぬいぐるみも!〉
独特の色づかい。
絵を観ているときのように、気持ちが高まりました。
お二人は、模様替えもお好き。
お母さまのお部屋はがらりと変わって、こんなレイアウトに。
お昼間などは、よくおひとりで飾り付けを変えたりされているのだそう。
私も先々歳を重ねても、こんな感覚を持ち続けていたいなあ。
Mさんのお部屋の一角は、いまはこんな様子。
フロアランプにされているイタリアのアイアンランプは
さいきんお求めいただいたもの。
「部屋は、シャンデリアも入れるとランプがいっぱい増えて、
それでちょっと多いかなあと思って、他の部屋に移動させたものもあったんだけど、
このランプが来たら、ランプがランプを呼び寄せるっていうのか・・・、
移動させたのをまた戻したりして。
けっきょくさらにランプが増えたわけなんですけど、
不思議と今度はそれでしっくり落ち着いたんですよね」
先日お会いしたとき、そんなことをおっしゃっていました。
部屋づくりをまた別な角度からとらえたような、
とても興味深いお話しでした。
フィレンツェシリーズもお二人ともお好きで、
いちばんさいきんのお届けは、この小さなチェスト。
ギンガムチェックのフレンチソファとの組み合わせ、
私の頭にはないコーディネートで新鮮でしたし、
こんなにお洒落になるんだあって、新発見でした。
以上、再びMさんのお家にご登場いただきました。
きっとまた素敵に模様替えなどされると思うので、
さらなるご紹介の機会があるんじゃないかなと。。
あることを願って。。。(笑)
Mさん、お母さま、
今回もどうもありがとうございました!
Kioとウインドミル
週の半ばまでは初夏のようですらあった陽気も一転、
また肌寒くなりました。
まだまだ本格的に暖ったかとは言えませんね。
「マダムたちのフリーマーケット」で買ったビンテージのウインドミル。
冬のあいだは強風から守るために
東側の外壁にずっと寄せてありました。
やっと敷地に出せると思って先日から“すす”も掃い、
週末に向けてスタンバイ中だったのに、
今日などは白山町、風もとっても強しで、
ときおりみぞれ混じりの雨も。
また出番を逃してしまったウインドミルでしたが、
せっかくなのでどこか置けないか・・・・
すると目にとまったのが、エントランスのミニブース。
入れてみるとちょうどぴったり。
せっかくだし、もっといい気候になるまでこのまま飾っておくことにしました。
しかしKio、外はこんなふうなので、
通りがかって見つけたひとから、
「てっきり、もっとジャンクな感じの店なのかと思いました」とか、
「男のひとしかいないと思いました」(そうなんだー。苦笑)とか、よく言われます。
それでいざ店のなかに入ってみると、
「ギャップが面白いですね」とのこと。
もちろん、「思った通りでした!」とも言われます。
「ジャンクなものを使って、ロマンチックにしつらえるのが好き」
店を今みたいなコテージスタイルにしてから、
そんなひとにもよく出会うようになりました。
買い付け先のアメリカでは、
農場の古い納屋や穀物倉庫なんかを手に入れて
それをショップやウエアハウスにしているディーラーが大勢います。
そんな彼らのところには、大きなウインドミルが立っていたりして、
Kioも移転が決まったときには、「同じようなミルを立てたいなあ」って思ったものでしたが、
白山町の風を知るやいなや断念したのでした(笑)
↑これはワイナリーのウインドミルですが、
こんな雰囲気に憧れます。
けど、今はこのちびっこミルが大好き。
このブースに入れたことで、
ジャンク×ロマンチックのひきだしを増やしてくれました。
(これから風のシーズンはここに入れておけばいいんだ!)
Kioのどこかにいるこの子ともども、
皆さまのご来店をお待ちしております。
はじめての方もぜひ扉を開けて中に入って、
ギャップを楽しんでいってくださいね!
春の里山
今回もお披露目後には店頭・HPともども
たくさんのご来店をありがとうございます。
コンテナ荷受けからお披露目までは
あっという間だったのですが、
お披露目から今日までは
ちょうど一週間ですが、
もう半月くらい経ったかのように感じられます。
なかなか外にもゆっくり出ていなかったうちに、
Kioの里山にも少し遅れて春がやって来ていました。
今日の夕方6時前。
青山高原に陽が落ちる少し前の時刻、
なんとか間に合って、この間から裏の野に咲き始めた菜の花を見がてら
写真を撮ってきました。
今これを書きながら、上着にしみ込んだ菜の花の
おしろいのような匂いがしてきます。
怒られるまで暗くなっても外で遊んだ
子ども時代の春の匂いです。
東にはおぼろ月があがっていました。
今日もいい夜でありますように!
入荷後の店内にて
お陰さまで無事に荷受けも終わり、
店内もかたちになってきました。
モノで溢れて手狭になった店内、
これまでは、そこをなんとか“バランス良く”“見やすく”を心がけて店づくりしてきましたが、
今回は目のやりどころを増やして、
少しでも“長く楽しく滞在”していただけることを意識しました。
たとえば、家具のうえがなるべく殺風景にならないように、
ストーリーが感じられるようなディスプレイになるように、
そんなことに気を配りながら・・・・。
こうなってくると、Kioは小物が足りてない店だということに気づきます(笑)
これからの課題にもさっそく直面です。
扉を開けてすぐのところ(冒頭の写真)は、
白を集めて、春らしく。
あとは明日になったら花を飾ろう!
ところで荷受けには甥っ子のショウが高校生の頃からずっと来てくれてたのですが、
この四月からいよいよ彼も新社会人。
今回の荷受けが最後でした。
名古屋時代は、二日目の店づくりを、
こっちに来てからは、コンテナからの荷下ろしと、開梱作業を手伝ってくれました。
名古屋のときは今より狭かったし、
それに今と違ってブルーシートを敷いて物をしばらく外に出して・・なんてことも出来なかったので、
あの空間の中だけでやる店づくり、泣けてくるほど大変だったよね(笑)
どんなときも頑張ってくれて、本当にありがとう。
お披露目は明日からです。
サイトにもどんどんアップをしていきますので、
実店舗とHP、どちらのショップもどうぞよろしくお願いいたします!
コンテナがやってきます!
買い付けのビンテージ&アンティークを載せたコンテナ、
昨日名古屋港に入ったのですが、
本日午後に輸入許可が下りまして、
明日の朝にKioにやってくることになりました!
通関業者さんの迅速なご対応があってこその最速荷受け。
この時期は港も混み合うでしょうに、
本当に感謝です。
つきましてはいつものとおり、
開梱とディスプレイ作業のため、
明日17日(土)から20日(火)まで臨時休業とさせていただきます。
休業中は、HPへのアップもお休みになります。
楽しみに見にきてくださっている皆さま、ごめんなさい・・・。
21日は定休日のため、
店頭&HPでのお披露目開始は、22日(木)からとなります。
12年以上やっているのにこんなことをあらためて言うのもヘンかもしれませんが(笑)、
インテリアが大好きな皆さんに
もっともっと楽しんだり喜んだりして貰える店になりたいです。
今回、アリゾナもまわって、
いつも以上に多くの、がんばるディーラーの“熱”に触れたからなのかもしれません。。
私も店づくり、あとHPの絵づくりもですね、
がんばりたいと思います!
*冒頭の画像はディーラーのウエアハウス。
2台のピンクのテーブルも、明日コンテナに載ってやってきます!
アメリカ買い付け紀行/番外編『ひかりの砂漠』
今日の買い付け紀行は、番外編(?)。
アリゾナからの帰り道のことについての日記です。
午前11時半。
アンティークモールを出て、帰路ロサンゼルスへ。
カーナビによると、到着時刻は17時となっている。
行きは真っ暗だったので景色がどんなだか早く見てみたかったですし、
真っすぐな一本道が大好きなので、
運転時間のことはぜんぜん苦にならず・・・
・・というか、ここまでワクワクした気持ちなるのも珍しいくらい、
これからはじまるドライブが楽しみでした。
町を抜けたとたん、砂漠になりました。
もう家も、他に建物も、どんなに遠くに目をやってもひとつもありません。
十数マイルごとにガソリンスタンドが現れますが、
それも砂漠の真ん真ん中まで来るとなくなりました。
条件反射で、行き同様ガソリンがまたちょっと心配に(笑)
点在するサボテン。
「ぜんぶ同じに見えるけど、ひとつひとつ違うんだよね」
眺めていると、そんなことが頭に。
山のかたちも独特。
「スタンドが出てきたら“早め”に給油しよう」と思ってたのですが、
ガソリンメーターの目盛りの減るスピードがとても早いことに気づく。
「!? しまった・・・! ばか・・・・」
車が満載なことを考慮し忘れていたのです、、、、
この先にふたつほど、そこそこの大きさの町があり、
ときおり出てくる距離標識を見て、
これならふたつ目の町までだって大丈夫だと思っていたのですが、
次の町までもつかどうか分からなくなってきました。
休憩所がふたつ出てきましたが、
スタンドは一緒ではありません。
止まったらどうしよう・・・・
スマホの機内モードを解除して、レンタカー会社さんに緊急電話をかけて
ロードサービスを呼んで貰うか、
でもそれだとすごく時間がかかりそうだし、、
路肩にとめて、パトカーが来たら手を振るか、、、
あるいはもし町がすぐだったら、スタンドまで歩いて
とりあえずペットボトル分くらいを買ってくるか、、、、
手に汗を握りながらそんなことを考えていると、
遥かかなたで旗がひらめいているのが見えました。
何マイルも先でしたが、砂漠なのでそれだけが異様に目立っているのです。
「あれは、ひょっとしたら・・・・」
祈るようにして走ると、
旗のたもとには救いのガソリンスタンドがありました・・・!
これからは、いくら残りのガソリンが多くても、
ぜったい満タンにしてからアリゾナを出よう、、、
そう誓いながら給油。
昼下がりの砂漠のスタンド。
とても気持ちのいい場所でした。
キャンピングカーや、トレーラーハウスをくくりつけた車が何台も入ってきます。
それからしばらく走ると、行きには無かったのですが、検問所が見えてきました。
州境の門でした。
カリフォルニアに入ったんだ!と、嬉しくなりました。
面白かったのが、地形も気候も何ら変わらないというのに、
カリフォルニアに入るやいなや、砂漠から一転、
小さな集落があり、畑が広がっていたこと。
景色は、じきにまた砂漠になりました。
そしてパームスプリングスに。
ここまで来ると、ロサンゼルスまであと二時間です。
風力発電の風車が現れる。
Kioのある白山町も日本有数の風力発電どころですが、
桁がもうまったく違うくらい、
何千基もの風車が建っていて、本当に圧巻です。
風が強くなってきたなあと思っていると、
「STRONG WIND AHEAD」の電光掲示板が。
そしてこの先、本当にもの凄い風に・・・!
砂漠に吹く強風。
地面を削っていくような激しさで、
車体ではなく、タイヤを取られるんです。
これまでいちども経験したことの無いもので、
恐怖を感じました。
また手に汗を握ることに(苦笑)
砂漠の嵐を切り抜け、
それから一時間ほど走ると、
景色はいよいよ見慣れたものに。
買い付けでいつも来ている町です。
いつもと反対の方向から入って、へんな感じ(笑)
土曜日でフリーウェイもすいていて、
17時きっかりくらいに、ダウンタウンLAに入りました。
アメリカのいちばん西に来たんだなって、なんだかしみじみ思いました。
さっき、州境のところでは
“地形も気候も変わらない・・”と書きましたが、
アリゾナとカリフォルニアで違うところのひとつ、
それは「光」です。
カリフォルニアは、金色に輝く光。
アリゾナは、それと比べると少しブロンズ色がかっていて、
明るいのだけれど重厚さもある光。
どちらもきれいで、
珍道中ではありましたが(笑)、
そんな光のなかを走って来られたことも良かったです。
おまけ。
↑一緒にドライブをしてきたビンテージたちのなかのひとつ。
↑手荷物で持ってきてすぐに売れてしまったのですが、こんな子も一緒でした。
買われたお客さまは、親しみを込めて「キャベツランプ」と命名。
助手席に座っててくれたキャベツ、ありがとう!
↑パームスプリングスの手前のレストエリア。
トイレもちょっとしたモダン建築でした。