ビンテージ&アンティーク家具「Kio」の日記
お知らせと、近況など
こちらのダイアリーでもお知らせさせていただきます。
新型コロナウイルス感染拡大防止策といたしまして
先日より実店舗の営業を自粛させていただいております。
オンラインショップは通常どおりおこなっておりますので、
ぜひ遊びにいらしてください。
ご利用くださっている皆さま、
こんなときなのに本当にありがとうございます。
こんなふうにオンラインショップだけで営業したことは
これまでも何度かあります。
コンテナ荷受け後もそうですので、
それこそ臨時休業は定期的におこなってきたことでした。
ここに移転してきたときも、
内装工事は自分たちの手でやっていたので、
実店舗のほうは二か月くらいクローズしていました。
でもそれらのときには
終日店づくりに専念すると決めた臨時休業だったので
何かとくに思うことはなかったのですが、
今回はやっぱりなんだか変な感じなのです。。
HPの管理や、発送の業務、お客さまとのメールやお電話でのやり取り、
商品のメンテナンスや敷地の手入れ・・・・・、
普段どおりの仕事をしていますが、
普段どおりだからゆえに、
接客をすることがなくて、
店には明かりが点いてないというのが
なんとも変な感じなんですよね。。。
ときどき夢で、
夕方まで電気を点け忘れていて、
店内が真っ暗になってからようやく気づくという、
とんでもないのを見ることがあるのですが(苦笑)、
その夢が思い出されます。。
店の前の道は、関西と伊勢を繋ぐ街道です。
通勤で使っているひとも多く、
「帰宅途中、店から洩れる明かりにいつも癒されています」、
そんな言葉をよく寄せていただいていました。
そんな皆さん、たぶん訳は分かってくださってると思うけど、
明かりが見えなくなって、中には寂しい気持ちになっている方もみえるかも。
よし、
明日からときどき、日の暮れから少しの時間、
点灯タイムをもうけよう!
紛らわしいかもしれませんが(笑)、
明かりが点いていたら、そういうことですので!
買い付けのこととか、色々なこと
色々なことが起こっていますが、
皆さま、どんなふうにお過ごしでしょう。
お元気でいらっしゃいますか。
こちらはいつも通りに店を開けています。
こういった商売柄、
名古屋にいたときからもそうでしたが、
数えきれないほどのご来店者数といったことにはなりませんので
(大須商店街でやっていた時に、何かのお祭りでそんなことになった日があったなあ。。)、
変わらない感じで仕事をしています。
商品がとても評判が良くて
すぐにでも買い付けに行きたいのですが
(先回が12月だったので、ちょうどそんな時期ですし)、
渡米が出来なくなってしまいました。。。。。
予定を立て始めた頃は
日本からの入国が規制されるのでは?と
心配の内容はそんなふうでしたが、
ほんの少しの間に状況は一変、
まさかカリフォルニアで外出禁止令が出るなんて。
向こうの運送会社さんやディーラー達が
メールやSNSで現状を伝えてきてくれています。
外出禁止と言っても、
犬の散歩やジョギングなどは出来ているみたいですし、
運送会社さんも少人数体制で私達日本の顧客のご用をうかがってくれています。
でもたとえばアンティークモールなど
店舗として営業しているディーラーは休業をやむなくさせられていて、
SNSにショップツアーの動画やスライドショーを流し、
「気に入りが見つかったら連絡してね」とキャプションを添えて
毎日のように投稿を続けています。
これまでお世話になった彼らに何とか応えたいですが、
Kioを始めてからずっとこれまで、
現地に行って自分の目で実際に見たものだけしか買い付けてこなかったので
代替えの方法で品揃えすることに今はまだ躊躇しています。
こんなふうに補充が難しいですが、
幸いなことに在庫はまだまだあります。
それこそ、これまで新しい商品が入ってくる都度、
後回しにされていた“要メンテ”の子達・・・
張替えが必要な椅子など手間のかかるものもありますが、
塗装のことが大方なので、
入荷が無いうちに、この子達を再生させてあげようと思っています。
それに、ほんとにこれは自分を叱ったことなのですが(笑)、
「無い、無い」などいつも言いながら、
見回すと素敵な小物達が「私達も早くHPにアップしてよ!」と訴えてくるではないですか。。。
(店頭は家具が主役になるように展示しているので、小物達は色どり役に見えてしまってるんですね。。
実際に店にいらしたことがある方なら、お分かりいただけているかと。。。)
終息するまで、これらの作業をやっていきます。
(ああほんとに、この作業をしている間に、
世の中を息苦しくしているコロナが終息してくれたら・・・・!!)
朝起きたりすると、つい色んなことを思ってしまいますが、
それでもこうやって好きなものに触れていると、幸せな気持ちになります。
ここまで好きだったんだなって、今さらながらに分かったりもして・・・・
買い付けのことを心配くださるお客さまもいらっしゃるので
いちどダイアリーに書いておこうと、
Kioのことばかりになりましたが、今日はこんなところで・・・・・
読んでくださってありがとうございました。
皆さま、がんばりましょう。
そしてどうぞお元気でお過ごしください!
鍛金作家さんさんとの出会いと、フィレンツェの工房のお話しを少し。
フィレンツェの銀工房で
金属伝統工芸を習得された作家さんがKioにいらっしゃいました。
「なんだか懐かしい」
イタリアの・・そしてフィレンツェのビンテージやアンティークが多いKio店内を見回して
彼女は嬉しそうに何度もそう言っていました。
同時に工芸作家さんらしい眼差しで
家具や鏡の枠などにほどこされた装飾を見ていました。
「アカンサスがやっぱりすごくきれいに出来ている」とおっしゃいます。
アカンサスとは、
古代ギリシャの建築などに装飾されている
流れるようなフォルムをしたリーフモチーフのこと。
インテリアだと、椅子やキャビネットや鏡のトップにいちばんよく装飾されています。
装飾の中でもっとも好きなモチーフですし、
なかなかアカンサスのことをおっしゃる方はいないので
私も嬉しくなってきました。
そしてこんなことを教えてくれたのです。
「こんなに美しいのは、作るときに黄金律を使うからなんですよ」と。
アカンサスに限らずですが、
「美しいものは、すなわち黄金律」だと
長年ずっとそう思ってきました。
思う・・というよりも、そういうことなのだろうと。
けれど私は、工芸に携わっているひとには黄金律がもとから備わっていて
それで彼らが手掛けるものは自然と美しくなるのだと思っていたんです。
だから、黄金律を道具として用いるということが驚きでした。
「黄金律がもとから備わっているわけではないのか」と思ったからではなく、
そこはもう通り過ぎて、
むしろ反対にそうやって完全を生み出そうとする姿勢が感動的でした。
「もちろん中には最初から黄金律を持ってる職人さんもいるけれど、
やっぱり全員がそうじゃないから」と、作家さんが補足してくれました。
「タイムマシーンがあったら、昔の家具工房や工芸品のアトリエを見てみたい」
よくお客さまや家具職人さんとそんなお話しになります。
中でも私にとってのトラベル先は、やっぱりフィレンツェです。
フィレンツェで学んだ鍛金作家さんがふいに現れて、
長年頭の中にあったこと・・黄金律のこと・・をぽーんと語っていかれた、
なんだかこれもトリップみたいで、
今日は面白い日でした。
出会った作家さんについては、
きっといつかこのダイアリーでご紹介出来るときがあると思います。
作家さんを連れて来て(ふいに・笑)くださったじゅんこさん、
そして作家さん、
どうもありがとうございました!
ミモザの日の夢
インテリアのスタイリストをやっていた頃、
あるテーブルコーディネーターさんが手掛けた四季折々の美しいテーブルを綴った本に出会い、
「テーブルコーディネートに特化したスタイリストになりたい!」って
思っていた(かなり真剣に・笑)時期がありました。
本は友達にプレゼントしてしまったので
(「また買えばいいや」と思って。しかしそれっきり書店で見かけなくなり。。)、
どんな画だったかはっきりと覚えてないのですが、
春のテーブルには鮮やかな黄色のミモザが登場していました。
今日はミモザの日。
それにちなんで・・というのもあるのですが、
実は今日の夢にお会いしたこともないそのコーディネーターさんが出てきたんですね、
それでこんなことを書いています。
夢の中で私は
古伊万里のお皿を並べるその方の手元を手伝っていて、
そのうちにその方のことを「あきさん」と
下の名前で呼ぶようにまでなるのですが(出世が早いがそこは夢。。)、
当のあきさんに「どうしてここにいるの?」みたいなことを言われてハッとなり、
そこで目も覚めて、
夢の中でもかなり違和感を感じていたみたいで、
胸をほっとなでおろす・・・といった内容でした。
あきさんの本でいちばん好きだったのは、
富良野のラベンダー畑でのテーブルセッティングで、
何本も灯されたキャンドルと背景のラベンダーの、
うっとりとするような饗宴でした。
どれもが大人っぽい写真ばかりだったなあと、
本の記憶を頼りに私も大人っぽく、でもKioらしく・・・、
ミモザを使った一枚を。
アンティーク時間
しばらく間があいてしまいました。
(思ってた以上だったので、びっくり。。。)
コンテナ入荷後には沢山のお客さまに足を運んでいただきまして
本当にありがとうございます。
今回はご遠方からご来店も多くて、
そんなときは「Kioだけでなくて、白山町も気に入っていただけたらいいなあ」なんて、
移住してまだ四年なのに、生意気にも白山町大使を気取っています(笑)
お客さまと一緒にモノ(アンティーク)を眺めながら、
色んなお話しもさせていただきました。
総手縫いのキルトのベッドカバーがあるのですが、
これなども皆さん、掛けられた時間に思いを馳せて感激なさいます。
「膨大な時間だったと思うけれど、きっと苦にもならず、反対にいい時間だったのでしょうね」と
とあるお客さま。
私も本当にそう思う。
「なんだか羨ましいです」と言うと、
お客さまも目を細めていらっしゃいました。
そのお客さま、
ある遠方からのお客さまが買われた家具をたいそう褒められるので、
ご遠方から来られた旨を伝え、
せっかくなので青山高原の中までお連れしたことを話すと、
「そんなことを聞くと、自分まで嬉しくなってくる」とおっしゃいました。
そんな言葉がまた嬉しくて。
アンティークが架け橋になって
Kioにもいい時間を作ってくれています。
買い付け前日の日記
明日から買い付けです。
これまでずっと出発前に書いてきた『買い付け前日の日記』。
もう70回くらいは書いたのかな・・・?
その時々で頭の中に渦巻いている想いをすくい取って書いてきたので、
買い付け前の日記は、大袈裟に言えば私にとって心(頭?)の処方箋のような存在でもあったのですが、
今回はどうしてか淡々とした気持ちなのです。
しかしながら、複雑な感情がないだけで、
実はこれまでにないくらいに、どんなモノに出会えるかを楽しみに思っています。
テキサスまではるばるサルベージに行ったディーラーのマダムが
いったいぜんたいどんな物を持ち帰ってきたのか、
早く見てみたくてウズウズしているからなのかな?、
とか、
秋が近づいて自分の部屋づくりへの気持ちが高まっている渦中にいるのですが、
それでその気持ちがそのまま買い付けに直結しているからなのか?、
とか、
色々と分析しているのですが、よく分かりません(笑)
ひょっとしたら、それこそ今回はこれまでにないくらいの収穫があって、
そのことを虫が知らせてきてくれているのかも・・・!
なんて・・・・
だったらいいな(笑)
北欧やアメリカのコテージに佇んでいるような、
カントリーやシャビーシックな雰囲気の家具やインテリア、
かと思えば、それとは真逆に、
ヨーロッパのお城・・あるいはハリウッドの邸宅にあるような・・・、
金彩がほどこされていたり、または寄木細工やオルモル装飾がされていたりする
クラシカルな家具やインテリア。
ここ数年のKioの主流なテイストですが、
今もいちばん手掛けたいテイスト。
こういったテイストの中から、さらにスペシャルだと思えるモノがたくさん見つかるといいな。
そして、これまでは家具が中心でしたが、
そんなテイストの家具にぴったりな小物をほんとにもっといっぱい集めたい。
あれ??
なんだかんだで想いを綴っていますね。。。
向こうはそろそろハロウィングッズが出回ってきている頃かしら?
また帰国後の買い付け紀行で色々と記事に出来ればと思っています。
それでは、行ってきます!
チョークペイント
Kioの主力商品のひとつ、ペイント家具。
半分くらいがオリジナルペイントで、
あとの半分くらいがリペイントされたものです。
オリジナルのものは、
ペイントにクラックが生まれていたり、
ところどころに剥がれが見られる状態で出てくることが多いです。
そういった経年の変化も含めて「面白い」と感じたものを選んで買い付けてきています。
中には「このクラックがあるからこそ」「今のこの質感がたまらない」、
そんなふうに、最たる決め手はペイントの風合いだったと言えるようなものもあります。
そういったものは、やはりもう100年くらいは経過をしていて、
それくらいオリジナルペイントをまとったアンティークの家具には魅力があります。
ではリペイントのものはと言うと、
今度はペイントのテクニックや配色が素敵なケースが多く、
こちらはこちらでやはり魅力的。
でも中には「どうしてこの色に・・・」とか「どうしてこの仕上げに・・・」とか
残念に思えるような出来栄えのものもあり、
そういったのにはこちらで再びペイントをして販売しています。
そのとき使うのが、『アニースローン チョークペイント』です。
石膏質の塗料で、文字通り石膏のような質感に仕上がります。
これを使うと、とにかくもう間違いがないのです。
なんて書くと、なんだか無難な感じに聞こえますが、むしろその反対で、
しっかりとマットに仕上がるため、力強さをも感じる個性的な雰囲気になります。
そして“付き”が美しいので、洗練されたお洒落な感じにもなるのです。
(なんかお化粧品みたいですね。。)
イギリスのブランドですが、アメリカでも大人気で、
向こうのアンティークディーラーたちも好んで使っています。
なので、チョークペイントでリペイントされたものも沢山です。
アメリカで5~6年前に出会い、
以来ずっとアメリカで買っていましたが、
ペンキは通関申告時に成分を明記しないといけないので輸入が大変で、、、
そんなとき日本にも代理店があるとのことを
なんとアメリカのディーラーが教えてくれまして(笑)、
それで調べると、津にもあるし、総代理店もまた三重県は桑名ではないですか!
それから津で買ったり、でもアメリカでもやっぱり買ったりしていたのですが、
先日の夏季休業中に
ずっと行ってみたかった桑名の総代理店のショップへお邪魔することが出来ました。
↑冒頭からの写真はすべて総代理店さんの店内。
とっても素敵な空間でした。
アニースローンから新発売された
ガーデン用のチョークペイントラッカー(ペンキ缶入り)が欲しかったのですが、
ちょうど店頭にも並んでいて、求めてくることが出来ました。
実はコンテナの中でたまたま運悪く荷崩れして
脚がぽっきりと折れてしまう家具が稀に(2、3年に一台くらい)出るのですが、
そんな可哀そうな子たちのストックが何台か手元にあるんですね。
まず手始めに、その子たちの脚を接着して、このラッカーで仕上げて、
ガーデンファニチャーに再生してあげようかと思っているんです。
もちろんこれらは販売はしませんが、
自分たちで使ってみて調子が良ければ、
たとえば木製のステップやチャイルドチェアなんかにラッカーをほどこして、
商品化するのもいいんじゃないかなあと。
せっかく今の場所に来たのだから、
敷地を使って出来ることをもっと探っていきたいのです。
そんな意味でもチョークペイントとの出会いには感謝しています。
誕生日
今日は私の誕生日です。
なんだかのっけからアピールしているみたいですが(笑)、
これまで何度か誕生日と買い付けが重なったことがあるので、
日本にいると「ああ、今年はこっちでお祝いが出来るなあ」と思うのです。。
おととしの誕生日がアメリカでした。
帰国日だったのですが、
そういえば出国するときに嬉しいことがあったのを思い出したので
記事にしてみることにしました。
2017年7月13日
その日、ロサンゼルス空港の出発ロビーは、
いつも以上に混雑していたのを覚えています。
アメリカン航空に新しく導入された等身大CAのホログラムが
搭乗へのお礼や、保安検査についてなどを繰り返しアナウンスしている姿にときどき目をやりながら
出国審査への長い列に並んでいました。
列こそ長かったものの審査はいたってスムーズに進んでいて、
そのうちに私の順番がやってきました。
私が差し出したパスポートと搭乗券をチェックする審査官。
いつもならマーカーで搭乗券に印を付けてすぐに終わるところ、
審査官はパスポートを見つめたまま。
分からないけど何か問題があったんだ・・・・・
そんなあ、どうしよう・・・・・
身体もこわばる。
すると顔をあげた審査官の目が
ちょっと驚くものを見つけたときのように輝いています。
そしてこう言ったのです。
「きみの誕生日だ」
えっ?!
ああっ!そうかそれで・・・・
「ハッピーバースデー。良い一日を」
「ありがとう。あなたも良い一日を」
乗客の365人にひとりは誕生日ということになると思うのですが、
審査官はそんなところも見ていて、中にはこうやって声を掛けてくれるひともいるのですね。
幸せな誕生日でした。
写真は敷地のアガパンサス。
こちらも二年前、
叔母宅に咲いていたのを「よく増えるから享子ちゃんの店にどう?」と言うことで
母が叔母から株分けして貰ったのを植えたもの。
去年は一輪も咲かず、根付かなかったのかと心配だったのですが、
この間から咲いてきて、
紫と白の清楚な花が今年の誕生日をお祝いしてくれています。
皆さまもどうぞ良い三連休をお過ごしください!
*ところで、ダイアリーでのご案内がまったく出来ていませんでしたが、
買い付けのコンテナは無事に到着をしていて、先週の木曜日からお披露目をしております。
店頭ならびにHPの方にも沢山のご来店をいただきまして、
本当にありがとうございます!
買い付け出発前の日記
「アンティーク、楽しいですねえ」
さいきんお客さまからそんな声がよく聞かれます。
もちろん以前から変わらずある声なのですが、
このところすごく増えてきた実感があります。
今の時代だからこそ求められているものが
アンティークにもあるのかもしれません。
今日から買い付けです。
いつものようにまずロサンゼルスに入り、
今回はサンフランシスコにほど近いエリアまで北上します。
初めてのところにも行くので、とても楽しみです。
「心の琴線に触れるような、ざらつきのあるもの」
Kioはそんなものを探し求めた結果として出来た店。
ビンテージやアンティークがそれにずっと応え続けてくれている。
お客さまが楽しみにしてくれている。
出会いに期待を込めて、
今回もバイイングに励んできたいと思います。
それでは、行ってきます!
ノスタルジー版画展
四日市の「山画廊」さんから嬉しいハガキが届きました。
それは、須藤陽子さんの個展のお知らせ。
須藤さんは四日市在住の画家。
明治から昭和30年代頃にかけての日本文化を題材にして
独自の世界観を描いていらっしゃいます。
たとえその時代を生きていなくても
日本人なら誰しもが懐かしいと感じるような須藤さんの作品群。
それらは「ノスタルジー版画」と呼ばれているそうです。
まだ名古屋にいる頃だったと思うのですが、
ベニシアさんの「猫のしっぽカエルの手」の再放送で
須藤さんが出演されているのをみて、
その絵の世界に強く惹きつけられました。
以来、記憶の中にずっと残っていた絵、
その個展が近くでおこなわれる・・・・・・!
土曜の昼までだったら何とか時間が作れそうだったので
前夜に決めて、朝いちから強行で(笑)行ってきました。
ひな祭りの絵
博多人形の絵柄の着物を着た少女の絵
日本の玩具の絵
昭和30年代のお正月の絵など、
50点ほどの作品が一堂に会していました。
実際に作品を目の当たりにして、
やはりテレビでみたときと同じように
須藤さんの世界としか言いようのない絵の世界に魅了されました。
そしてあと色彩にも感動しました。
私は日本の伝統色が大好きです。
雅やかなものもあれば、枯れたようなものもある。
その多様な色が美しく組み合わされていて
すばらしいと思いました。
江戸の版画も好きで、現代に刷った手ごろなものばかりですが
ひと頃よく集めていたものでしたが、
私は須藤さんの絵の方が好きになりました。
そんななか、「Kioに来て欲しい!」と強く思った絵がありました。
(ここで言うKioは、店としてのKioではなく、
私たちの暮らしも含めた広義のKioのことです。。)
文化人形を抱いた女の子の小さな絵。
版画なので同じ作品のストックがまだありますよとのことで、
さっそく持ち帰りにしていただきました。
在廊中の須藤さんにもお会い出来て(素敵な方でした!)、
作品にまつわる楽しいエピソードをたくさん聞かせていただきました。
行けて本当に良かったです。
作品展は今月28日まで開催中です。
(月・火はお休み)
もし機会がありましたら
須藤さんの世界を体験しに、
ぜひ山画廊さんへお出かけされてみてください!
〈須藤陽子 ノスタルジー版画と陶板画展〉
『山画廊』
三重県四日市市安島1-6-13
ポポロビル二階
10-18時まで (最終日16時)
山画廊さんの上階で山さんの奥さまが営まれているセレクトショップ『napa』さんにも
ちらりとお邪魔して帰りました。
(左側のボックス型什器の手前の小さなテーブルは、
“おたたみ台”として、さいきんKioでお求めいただいたものです!)