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買い付け出発前の日記

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「アンティーク、楽しいですねえ」

 

さいきんお客さまからそんな声がよく聞かれます。

 

もちろん以前から変わらずある声なのですが、

このところすごく増えてきた実感があります。

 

 

今の時代だからこそ求められているものが

アンティークにもあるのかもしれません。

 

 

 

今日から買い付けです。

 

いつものようにまずロサンゼルスに入り、

今回はサンフランシスコにほど近いエリアまで北上します。

初めてのところにも行くので、とても楽しみです。

 

 

「心の琴線に触れるような、ざらつきのあるもの」

Kioはそんなものを探し求めた結果として出来た店。

 

ビンテージやアンティークがそれにずっと応え続けてくれている。

 

 

お客さまが楽しみにしてくれている。

 

 

出会いに期待を込めて、

今回もバイイングに励んできたいと思います。

 

 

 

それでは、行ってきます!

 

 

 

 

ノスタルジー版画展

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四日市の「山画廊」さんから嬉しいハガキが届きました。

 

それは、須藤陽子さんの個展のお知らせ。

 

 

 

 

 

須藤さんは四日市在住の画家。

 

明治から昭和30年代頃にかけての日本文化を題材にして

独自の世界観を描いていらっしゃいます。

 

 

たとえその時代を生きていなくても

日本人なら誰しもが懐かしいと感じるような須藤さんの作品群。

それらは「ノスタルジー版画」と呼ばれているそうです。

 

 

まだ名古屋にいる頃だったと思うのですが、

ベニシアさんの「猫のしっぽカエルの手」の再放送で

須藤さんが出演されているのをみて、

その絵の世界に強く惹きつけられました。

 

 

以来、記憶の中にずっと残っていた絵、

その個展が近くでおこなわれる・・・・・・!

 

土曜の昼までだったら何とか時間が作れそうだったので

前夜に決めて、朝いちから強行で(笑)行ってきました。

 

 

 

 

 

ひな祭りの絵

 

博多人形の絵柄の着物を着た少女の絵

 

日本の玩具の絵

 

昭和30年代のお正月の絵など、

 

50点ほどの作品が一堂に会していました。

 

 

 

 

 

 

 

 

実際に作品を目の当たりにして、

やはりテレビでみたときと同じように

須藤さんの世界としか言いようのない絵の世界に魅了されました。

 

 

そしてあと色彩にも感動しました。

 

私は日本の伝統色が大好きです。

雅やかなものもあれば、枯れたようなものもある。

 

その多様な色が美しく組み合わされていて

すばらしいと思いました。

 

 

江戸の版画も好きで、現代に刷った手ごろなものばかりですが

ひと頃よく集めていたものでしたが、

私は須藤さんの絵の方が好きになりました。

 

 

そんななか、「Kioに来て欲しい!」と強く思った絵がありました。

(ここで言うKioは、店としてのKioではなく、

私たちの暮らしも含めた広義のKioのことです。。)

 

 

 

文化人形を抱いた女の子の小さな絵。

 

版画なので同じ作品のストックがまだありますよとのことで、

さっそく持ち帰りにしていただきました。

 

 

 

在廊中の須藤さんにもお会い出来て(素敵な方でした!)、

作品にまつわる楽しいエピソードをたくさん聞かせていただきました。

 

行けて本当に良かったです。

 

 

 

 

 

作品展は今月28日まで開催中です。

(月・火はお休み)

 

もし機会がありましたら

須藤さんの世界を体験しに、

ぜひ山画廊さんへお出かけされてみてください!

 

 

〈須藤陽子 ノスタルジー版画と陶板画展〉

 

『山画廊』

三重県四日市市安島1-6-13

ポポロビル二階

 

10-18時まで (最終日16時) 

 

 

 

 

 

山画廊さんの上階で山さんの奥さまが営まれているセレクトショップ『napa』さんにも

ちらりとお邪魔して帰りました。

 

(左側のボックス型什器の手前の小さなテーブルは、

“おたたみ台”として、さいきんKioでお求めいただいたものです!)

 

 

 

五度目の春

 

 

 

白山町にやってきて五度目の春を迎えました。

 

 

コンテナの入荷が先月だったこともあってか、

越してきてからの中で、いちばん忙しい春です。

 

 

 

市街地よりも数日遅れて開いた白山町の桜。

 

昨日の雨でだいぶ散ってしまいましたが、

おとといが満開でした。

 

 

ちょうど両親が近くの榊原温泉に泊まりで来ていて

帰りにKioに寄っていってくれたので、

目と鼻の先にある山寺まで一緒にお花見に行きました。

 

 

 

 

 

 

丘をのぼると風がわりと吹いていて、

西陽に照らされた桜吹雪が、山を背に舞う様子が

本当にきれいでした。

 

 

 

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上着のポケットからメモ帳を取り出した父。

何をするのかと思ったら、なにやら俳句を詠んでいました(笑)

 

 

 

 

 

 

そういえば、この丘からの写真はまだいちどもアップをしていなかったような気が・・

 

手前がKioのある集落。

(Kioは、もう少し右にいったところです)

 

奥は別荘地です。

 

 

 

 

 

 

前夜。

私たちも夕食だけ合流しに、両親がいる榊原温泉へ。

 

見事な枝垂れ桜がありました。

 

 

温泉郷の夜桜は

それぞれの宿からの明かりがライトアップ代わりになって

里山じゅうとてもいい雰囲気でした。

 

 

 

なかなかどこにも出掛けて行けず

「せっかくの春なのに~」なんて思っていましたが、

身近のものごとがじゅうぶんな癒しになってくれました。

 

 

いや、それになんて言うか・・・・

何もかもがすごく有り難いです。

 

 

 

お客さまのお家/明和町Mさん

伊勢の隣り町、三重県明和町。

 

斎王の御所があった歴史のある町です。

 

今日はそんな明和町に昨年完成をした

M様邸へのお届け日記です。

 

 

「いま建てている家が、アンティークが似合いそうなんです」とのことで

何度もKioに足を運んでくださったMさんご家族。

 

その度に存在感たっぷりのアイテムをお選びになるので、

どんなお家になるのだろうと、

完成が楽しみでした。

 

 

そうして何か月かが過ぎて、

出来上がったM邸に訪問をすると・・・・・

 

 

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それは、イギリスのカントリーハウス意匠の

とっても瀟洒なお家でした!

 

 

 

 

 

 

 

中にお邪魔します・・・・・

 

 

 

 

 

天井が吹き抜けになったリビング。

 

 

 

 

 

階段に寄せたフレンチアンティークの二人掛け、

Kioからのお届けです。

 

 

 

 

 

そしてダイニングの間仕切り壁にぴったり納まった

イタリアの寄木細工のビューローもKioでお求めいただきました。

 

 

 

M邸の中にはじめて一歩足を踏み入れたとき、

 

「ナチュラル」と「重厚」が同居したというか・・・、

 

あるいはそれらがブレンドされて、

ナチュラルと重厚の中間くらいの感じになっている、といえばいいのか・・・、

 

とにかく、ほっと寛げる感じと、

気持ちの良い緊張感とがあったんですね。

 

「ああ、こんな着地点というのがあるんだ・・・!」と、

内装の塩梅に感激したものでした。

 

 

それでなのか、

M邸にはどんなテイストのものも受け入れてしまうキャパがあるように思います。

 

 

 

 

 

ダイニングに吊り下げられたペンダントランプもKioにて。

 

 

 

 

 

スペイン調の素晴らしい食器棚があり、

思わず「素敵ですね!」と声をあげてしまいました。

 

すると奥さまが、

こちらはお母さまが遺された家具であることを教えてくれました。

 

 

お母さまが嫁ぐときに家具屋さんにオーダーメイド依頼した家具なのだそうで、

「ぜんぜん知らなかったんですけど、こんなのが入ってたんです」と言って

奥さまがひきだしから紙を取り出して広げてくれたのですが、

何とそれは、この食器棚の図面だったのです。

 

お揃いのドレッサー(こちらも寝室で使われているとのことでした)のものもありました。

 

昔の家具を扱う仕事を十数年やっていますが、

こんなのはこれまで一度もお目にかかったことが無かったので、興奮していまいました。

 

同時に何かに強く心を打たれました。

 

 

 

 

 

このお家を建てたのも、

お母さまの遺した家具を入れるため・・・というのが

そもそものきっかけだったのだそうです。

 

 

そんな想いに応えたのは、松阪市のビルダー「キャトルウッド」さん。

 

Mさん夫妻を介して私も知り合いになったのですが、

社長さんは夢と情熱のある方で、

Mさんも自分たちの希望を叶えて貰ったと、とても喜ばれていました。

 

 

 

 

 

 

二階の書斎。

 

天窓のある斜め天井、いいなあ。。

 

花柄チェア、ブラケット、ペンダントランプ、Kioより。

 

 

 

 

 

玄関には、ご夫妻の念願だったアンティークのホールツリーを。

 

ペンダントランプはダイニングとお揃い。

 

あ、あと、傘立ても。。

 

 

 

 

 

 

ご家族の想いのこもったお家に

Kioからの家具たちを仲間入りさせて貰えて、

そしてそれらが良く映えていて、とても嬉しいです。

 

 

M家の皆さま、

本当にありがとうございました!

 

 

春のコンテナ 荷受けにともなうお知らせ

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もう三月だなんて早いですね。

 

 

越してくるまでは、ここ白山町、

もっと寒いところだと思っていて、

 

実家の父なども

「冬は、こもるしかないだろうな」

なんて言いい、

それに頷いたりしていたものでしたが、

 

いざ暮らし始めてみると予想に大いに反し、

名古屋と比べてもそう大差のない気候でした。

 

 

それでもさすがに、この先の青山峠は凍てつくこともあるみたいで、

いつも12月半ばを過ぎた頃から

前の街道を行く車がいっきに少なくなります。

 

それまで流れていたものの流れが弱まるのは

けっこう心淋しいものなのですが、

二月の終わりくらいから街道の流れもやっと戻ってきて、

そんなところからも春の訪れを感じる今日この頃です。

 

 

 

さて、そんななか、

買い付けのコンテナがやってきます!

 

本日、輸入許可が下りまして、

あさっての水曜日の荷受けとなりました。

 

そのあと、いつものように開梱と陳列作業のためお休みをいただき、

10日日曜日からのお披露目です!

 

 

当初、もう少し早いお披露目を予定していたのですが、

10日ほど前に「名古屋港でストライキ」との情報が入り、

ストライキは結局解消されたのですが、

通関関連で色々と混乱が生じてしまった関係で、

荷受けが延びてしまいました・・・。

 

店頭やお電話口などでは

遅くとも9日にはお披露目出来ていますと

お伝えさせていただいていましたが、

こんなことで遅れてしまいますこと、

お詫び申し上げます。

 

 

 

毎シーズンに一度やってくるKioのコンテナも

白山町の季節の風物詩になっているとかいないとか(?)

 

 

今ですと梅がきれいな里山にて、

アンティーク&ビンテージともども

皆さまのご来店をお待ちしております!

 

 

*画像は、近くを流れる雲出川です。

 

 

アメリカ買い付け紀行『アンティークと空模様』

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カリフォルニア買い付け中盤。

 

 

まず向かったのは、サンディエゴ。

 

 

 

 

 

道中ずっと晴れていたのに、

川を越えたらディーラー・・というところになって

霧が出てきました。

 

海が近いので不思議ではないのですが、

長く通ってきたなかでこんなシチュエーションは初めてですし、

この町で霧にあうのも初めて。

 

 

 

 

 

 

ディーラーのファサードには

パリをイメージした白黒ストライプのテントが付いているのですが、

霧がかかって、

そこだけ見ると、ほんとにどこだろう?と思えるような景色になっていました。

 

 

(冒頭の画像は、こちらの売り場。

バレンタインパーティの準備を始めているところでした)

 

 

 

 

 

 

こんなタッセルモチーフ脚のアイアンシェルフが見つかりました。

 

 

アイアンインテリアはお洒落ですし、空間にメリハリもつけてくれるので、

とても良いアイテムだと思います。

 

 

それにしても、このゴールドアイアンのシリーズ。

 

同じテイストや技法で作っているのに、

たとえばこんなシェルフひとつとっても、

シェイプが変えてあったり、サイズが少し違えてあったりと、

まったく同じモノになっていないのが愛すべきところ。

(なかには同一のモノもありますが)

 

これまで何種類の作品と出会っただろう。

 

ひとつ見つけるたびに、

「あなたはこんな子なのね」と、目じりがさがってしまいます。

 

 

 

美術品ほどのプライスだったので、買うのは無理でしたが、

こんなタペストリーもありました。

 

 

 

 

「生命の木」を題材にした、19世紀末イングランドの作品。

 

ウイリアム・モリスを思わせる、

アーツアンドクラフツ・ムーブメント期の大作です。

 

 

 

図柄も質感も、それにインド更紗のような色使いも、

すべてが本当に素敵でした。

 

 

 

この界隈のディーラーを数軒まわって、

時刻は13時。

 

到着してから三時間が経ちますが、

霧は晴れる兆しはありません。

 

霧に乗って、海の匂いまでしてきます。

 

海、どんなだろう・・・?

 

霧の海がどうしても見てみたくなって、

桟橋まで車をまわしました。

 

 

 

ジョン・カーペンターの映画「ザ・フォッグ」の世界みたいでした!

 

 

 

 

霧の町を出て、

それからどんどん内陸に進むコースで買い付けを続け、

さいごの町を出る頃には、山の稜線に彩雲が。

 

 

 

 

 

そして夕焼けの中を抜けて、

ロサンゼルスに戻りました。

 

 

 

 

 

アリゾナ往復を除くと、この日がいちばん長距離移動でした。

 

 

買い付けも、

それにお天気もめまぐるしい一日だったなあ。。。

 

 

 

アメリカ買い付け紀行『マダムたちのウエアハウス』

ある日の買い付けは、

LAから車で一時間ほどの町へ。

 

 

昨年から不定期になって以来、

すっかり行けなくなってしまった「マダムたちのフリーマーケット」。

 

そこの出店者たちのウエアハウスや

アンティークモールのブースがこの町にはいくつかあるので、

「マダムたち・・」関連を中心にまわりました。

 

 

一軒目。

ここはモールです。

 

入るなり、こんなキャビネットとの出会いが!

 

 

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100年を超えたアンティーク。

祈るような気持ちで状態確認に入ります。

 

「良かった!買い付けられる!」

ただちにオーダーを入れました。

 

 

 

 

 

品揃えがいちばん好きなので、

真っ先にここに来ましたが、

今回はもうひとつ目的がありました。

 

 

こちらのインスタグラムで

カリグラフィーのボードを手掛けているマダムが作品を常設しているのを知ったのですが、

 

アンティークの窓やミラーの枠を使ったお洒落で美しいサインボードを見ているうち

Kioでも扱ってみたい想いが湧いてきて、

まずは一点、ぜひ譲り受けようと思ったのです。

 

 

 

 

あいにくマダムは不在で残念でした。

そして家具や小物を選ぶより時間もかかったのですが、

とても新鮮で楽しい作業でした。

 

 

 

 

レイアウトがいちばん気に入ったこちら(文言も率直でかわいい!)にしようと思ったとき、

死角になったところにもう一点、サインボードがあるのに気がつきました。

 

 

 

 

 

気持のいいカリグラフィー。

そこにはルイ・アームストロングの歌の詞が書いてありました。

大好きな歌です。

これに決めました。

 

 

マダムのサインボード、

作品として美しいのはもちろんのこと、

アンティークやビンテージ家具と合わせることでお互いさらに生きるような気がして、

店内に飾るのがすごく楽しみです。

 

もちろん商品です。

こういったものを扱うのは初めてなので、

お客さまからどんな反応をいただけるのかも楽しみです。

 

 

 

別なマダムのウエアハウス。

 

 

 

 

なんだか昭和の小さな商店のようなカウンターが楽しい!

 

「写真はほんとは好きじゃないのよ」と苦笑いしながらも、

掲載を許してくれました。

 

分かりづらいですが、マダムが手にしたビンテージのクロスと、

小物をいくつか、スペシャルプライスで譲って貰いました。

 

ありがとう!

 

 

 

この日はアリゾナから戻った翌日。

 

何が・・と上手く言えませんが、

アリゾナだけだと何かが足りない・・・と、

戻ってからずっと心に引っ掛かっていたものが一日でずい分と解消されて、

カリフォルニア初日は、良い滑り出しになりました。

 

 

 

 

アメリカ買い付け紀行『アリゾナの夕焼け』

 

 

 

 

 

 

アリゾナでは、フェニックス周辺をまわります。

 

カリフォルニアに比べるとディーラーが密集していて

仲間意識が高いからなのか、

個人でやっている人のところへ行くと、別な個人ディーラーを紹介してくれたり・・・、

 

三回目でずい分とディーラーの情報が増えました。

 

 

反面、まだ三回目だというのに

辞めてしまった人も何人かいて、

初日は空振りも何軒かあった。

 

そうなると確実なのは、アンティークモール。

 

二日目は、午後からは終日モールをまわっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日差しがいちばん強い時間帯。

 

あるモールでの買い付けを終えて、

バンの荷台の整理をやっていると、一台の車がそばに止まり、

運転席からサングラスをかけた男性がこちらを見ています。

 

よく「それ、いいね!」とか「いくらだった?」とか聞かれるので、

この人もきっと私の買い付けた商品で何か気になるものがあるんだろうなと思っていたのですが、

 

なんと、「Kioさんですか!?」と、日本語で訊かれて・・・!

 

フリーマーケットででもない限り、カリフォルニアでだって日本の人と会うことなんてまずないのに、

まさかこんなところで・・・・

 

しかもサングラスを外したその方、

数年前にもサンディエゴのモールでばったり会って、

声を掛けてきてくれたバイヤーさんだったのです。

 

時間にすれば5分もなかったと思うけれど、

お互いの仕事にまつわる話を色々として、

さいごに「頑張ってください」と声を掛け合って別れました。

 

家具の買い付けはされないので、

ひょっとしたらジュエリーのショー(前回の記事)に合わせてアリゾナ入りされていたのかもしれないと、

あとになって思い至りました。

 

それにしたって偶然です。

びっくりでしたが、それ以上に嬉しくとても励みになった出来事でした。

 

 

 

アリゾナでは、ハリウッドリージェンシー的なモノは、やはり少ないです。

 

 

 

 

こういったモノが視界に入ると、

「あ!」と、反射的に心の針が大きく振れます。

 

やっぱりKioでは外せないアイテムだと、

ハリウッドから遠く離れた砂漠の町で再認識でした。

 

 

 

 

 

 

こんなランプもありました。

 

1910年代頃と、大変古いカメオガラスをボディにした一台。

 

スペシャルなモノとの出会いは

自分ももちろんすごく嬉しいですし、

お客さまの喜んでいる顔(特定のどなたかの時もありますし、

漠然とした感じでお客さまが沢山という時もあります)が浮かんできて、

この上ない気持ちになります。

 

ところが裏側を見ると、ガラスにぽっかりと穴のような欠けが・・・・・。

 

「それでも買っておいた方がいいんじゃないか」と思うくらい迷いました。

 

こんなとき、判断材料にしていることがあります。

 

それは「自分だったら、使いたいかどうか」。

 

目の前にあることが驚きなくらいの作品でしたが、

「自分だったら使いたくない」ことを最終判断として、見送りました。

 

 

しかし、カメオガラス、きれいだったなあ。

いつか手掛けてみたい。

 

 

 

ここ(アリゾナ)だからこそ買えたと思えるモノ、

Kioならではと思えるモノ、

バンの荷台がそんなモノ達でいっぱいになったところで、

アリゾナでの買い付け終了。

 

モールの外は、

今度は燃えるような夕焼けでびっくりでした。

 

 

 

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おまけ。

 

 

翌日。

カリフォルニアへの帰路。

 

給油に立ち寄った州境のスタンド。

裏手にあった閉鎖してかなりの歳月と思われるモーテルの看板が、かっこよかった!

 

 

アメリカ買い付け紀行『アリゾナトリップ』

1月23日から2月2日までアメリカ買い付けでした。

 

 

 

 

 

序盤はアリゾナ。

 

ロサンゼルスからレンタカーで向かうのですが、

いつもより二時間早い飛行機で到着(AM10時)したので、

陽のあるうちにアリゾナに着くことが出来ました。

 

西陽に照らされた砂漠の一本道をずっと走ってのドライブは

幸せな時間でした。

 

 

 

ホテルにチェックインする際、日本のIDを見せるやいなや、

「アンティークのショーに来たの?」とフロントの女性に聞かれて、

びっくりする場面がありました。

 

聞けば、翌日から近くのコンベンションセンターで大きなアンティークショーがあるのだとかで、

きっと日本からのバイヤーも多く来ていて、

私もそんな一人だと思ったのでしょう。

 

しかしなぜ私はそんな情報を見落としていたんだろう・・・!

 

「ただショーとしか・・・。名前は分からないの」とのことで、

部屋に入ってすぐにインターネットで調べてみました。

 

残念ながらアンティークはアンティークでも、ジュエリーのショーであることが分かりました。

 

でもなんだか、さっそく買い付けの波に乗ったような感覚になり、

明日からの二日間が俄然楽しみになったのでした。

 

 

 

買い付け商品の第一号。

 

 

 

 

アンティークの帆船モチーフの・・・これはドアストッパーです。

 

「今回は小物を多く・・・」と思いながら出掛けてきたからか、

小物からの滑り出しに。

 

結果から言いますと、

小物は最後まで順調に集まり続け、

そのため買い付けのアイテム数が増え、

帰国後の輸入申告がいつもよりちょっとだけ大変だったという・・・(笑)

 

それでもコンテナ到着後に蓋を開ければ、

まだまだ思い描くようなボリュームには至らなさそう・・・と、

戻ってみてあらためて店内見回し、そんな実感に。

 

これからまた少しずつ、ですね。

 

 

 

家具ではこんなのも見つかっています。

 

 

 

 

とても好きなメーカー、

『THE HITCHCOCK』のデスク&チェア&ミラー。

 

1800年代初期にコネチカット州で創業。

高いクラフトマンシップで人気があるせいか、

このメーカーのものは出物が少なく(HICHCOCKを模倣したものは沢山あるのですが、、)、

たまにあると高額だったりして、なかなか手に入りませんでしたが、

どうだろう・・・10年ぶりくらいに買い付けることが出来ました。

 

フルーツとフラワーのステンシルがここの代名詞でもあるのですが、

よく見ると、ネイティブアメリカン柄を思わせるステンシルもあり、

アリゾナでこれと出会ったことが感慨深かったです。

 

男女も問わず、

幅広く素敵なコーディネートが出来る家具だと思う。

 

 

 

 

 

 

18時にはどのディーラーもたいてい仕事の片付けに入ります。

 

そんななか一軒、21時まで開けている珍しいアンティークモールがあり、

そこに向かいました。

 

 

バイイングを続けているうちにランナーズハイにでもなったのか(笑)、

足を止めたくなくなってしまいました。

 

20時を大きく回ったころ。

動き回る私を見かね、

三回目で覚えていてもくれて、

「またすぐにカリフォルニアに戻るんでしょう?

今日はもうやめたほうがいいんじゃないかな」と、モールスタッフ。

 

 

すべて夢で、さいごに夢から引き戻されたような・・・・・

そんなアリゾナ初日でした。

 

 

 

 

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買い付け前日の日記

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笑われそうですが、毎日のように買い付けの夢を見ます。。

 

繰り返し見るうちに、

夢限定のフリーウェイとか、アンティークモールとかが出てくるようになり、

半分くらい夢だと気づいているのですが、

「もうすぐインターだ」とか、「今日はあまり買えるものがないなあ」とか、

夢の世界でも買い付けをやろうとしている自分がいます。。

 

 

 

明日から(現実の)買い付けです。

 

今回は雑貨とかテーブルランプとか、

“小物”をたくさん買い付けてこようと思っています。

 

 

店内を見回すと、圧倒的に家具が多い現状。

 

このところよく動いたから余計・・ということもありますが、

小物はもともと家具と比べると割合が少ないアイテム。

 

「家具屋だから」という理由から、

限られた予算で買い付けをしようとすると、

必然的に家具が占めるシェアが多くなります。

 

そして「せっかくコンテナをチャーターしているのだから、中を埋めなければもったいない」、

そんな心理も働いていたのだと思います。

 

結果、いつも小物が少ない状況に。

 

13年間ずっとそうだったわけなのですが、

このことがここにきてすごく気になるようになって・・・・・・

 

きっと、今のKioに差し出されている課題なんじゃないかと思う。

 

 

オープン当時からのお客さまから、たまたま出発前の今日お電話があり、

明日から買い付けに行くことと、「小物をたくさん集めたい」旨をお伝えしました。

 

するとお客さま、「わあ、それは楽しみ」と喜ばれ、

「うまく見つかるといいですね」と応援くださったのですが、

 

「素敵な小物・・・素敵な小物・・・と意識していれば、いつもに増して目につきやすくなると思うんです」と

そんな言葉がとっさに出てきて、

自分で言いながら「そういうことなんだろうなあ」と、心嬉しくなりました。

お客さまも「そうですよ、そうですよ」と言ってくださり、さらに励みになり・・・・・

 

 

コンテナの“ボリューム”のことはもうあまり考えずに、

家具屋やインテリアショップの枠にもなるべく捕らわれず・・・、

Kioとしての買い付けをしてこようと思います。

 

 

それでは、行ってきます!

 

 

 

↑過去の買い付け紀行からの画像ですが、

バレンタイン間近ということで、こんなディスプレイにも出会えるかな!